
「僕のことを信じない人と一緒にいるつもりはない」
現地1月13日、バックスはティンバーウルブズと対戦した。ウルブズのエース、アンソニー・エドワーズは右足に痛みを抱えているために欠場し、ホームのバックスが有利と見られていたのだが、前半を終えて45-76と大差が付いた。
指揮官ドック・リバースは「試合を通して足が動かず、ドリブルで簡単に抜かれていた。主力はもっと早く下げるべきだった。今日の我々には戦うエネルギーがなかった」と完敗を認める。
前半最後のプレーは、ヤニス・アデトクンボのフリースローだったが、彼はこれを2本落とす。こうして前半終了のブザーが鳴ると、観客たちはロッカールームに戻る選手たちにブーイングを浴びせた。
そして後半開始直後、アデトクンボがローポストでジュリアス・ランドルをかわしてバスケット・カウントを決めると、彼はスタンドに向かって両手親指を下に向け、ブーイングをやり返した。エースの気迫溢れるプレーはあったが、バックスが持ち直すことはなく、最終スコア106-139で敗れた。
試合後もヤニスは激怒していた。チームが機能しない怒り、努力が成果に結び付かない怒り、25得点8リバウンド5アシストを記録しても大敗する怒り。試合で走るエネルギーはなくても、感情を爆発させるエネルギーは無限に沸いてきた。
「ホームでブーイングされたことは一度も経験していないと思う。でも、僕は逆境でこそ力を発揮する、信じてもらえない時こそ燃える性格だ」と彼は言う。
ミルウォーキーのファンにブーイングで反撃したことについて「やられたら、やり返す。それだけだ。今シーズンもずっとそうしてきた」とアデトクンボは説明する。ペイサーズ戦でマイルズ・ターナーがブーイングを浴びた試合では、ターナーを守るために同じような行動を取った。
Giannis booed his OWN fans 👀
Yeah he’s gone 😭 pic.twitter.com/JH6YFY7d2o
— BrickCenter (@BrickCenter_) January 14, 2026
ただ、今回はホームゲームで、バックスファンが相手だ。「関係ないよ。僕はチームメートのため、自分自身のため、家族のためにバスケをしている。僕のことを信じない人と一緒にいるつもりはない。僕は昔から一匹狼で、今もそうだ。ホームもアウェーも関係ない。誰もが自分のやりたいようにやる権利がある。僕たちが全力でプレーせず、本来いるべきじゃない順位にいる。そんな時にファンにどう振る舞うか指図するつもりはない」
「だけど、ここで13年間プレーして、クラブのあらゆる歴代記録を塗り替えてきた僕にどう振る舞うのか口出しする権利は誰にもないはずだ」
指揮官ドックは過密日程による疲労について言及したが、ヤニスはそれを一蹴した。「そういう試合が時にはあることは分かるけど、ただ僕らがハードに戦わなかっただけだ。多少の疲れは常にあるものだ。それ以外に理由があるはず。チームについて語る前にまず僕自身だ。なぜもっとアグレッシブになれなかったか。なぜもっと集中して守れなかったか。足が動かなかったわけじゃないし、そんな言い訳はしない。まずは自分自身を見直し、その後にチーム全体を見直したい。足が動かなかったなんて言い訳はしないよ」
バックスはこれで17勝23敗で、プレーイン圏外の11位と低空飛行が続く。この苦境を打開するために、トレードデッドラインまでに大掛かりな補強に打って出ると噂されているが、急転直下でヤニスが出ていく未来もあるかもしれない。彼は移籍の噂に対して「僕からバックスにトレードを要求することは絶対にない」と断言している。しかし、彼を突き動かす力はバックスを背負う責任感と自尊心、そしてファンの支持を裏切れないという男気だ。
だからこそ、今回のブーイングは彼にとってはショックな出来事に違いない。このショックから抜け出した時、彼のバックスとミルウォーキーに対する気持ちは今までとは違うものになっているのではないだろうか。「僕のことを信じない人と一緒にいるつもりはない」という言葉の重みが、これから増してくるかもしれない。