「しかし、彼はそういう競技者なんだ」
ウォリアーズのクレイ・トンプソンは、ラプターズとのNBAファイナル第6戦で左膝の前十字靭帯を断裂する重傷を負った。
この試合での第3クォーター残り2分22秒、速攻に走ったトンプソンは、ダニー・グリーンのブロックを浴びて空中でバランスを崩して着地し、左膝を痛めた。その場で立ち上がれなくなり、両脇を抱えられて一度はロッカールームに向かったのだが、そこから歩いてコートに戻ってフリースロー2本を決めた。そして走ってロッカールームに戻り、そのままコートには戻らなかった。
『Thursday on 95.7 The Game』に出演したボブ・マイヤーズGMは、当時の状況をこう振り返っている。
「あの時、トンネルで誰かが『フリースローを打たないと試合に戻れない』と言ったんだ。それでクレイは誰の話も聞かずにコートに向かって歩き出した。その時点では診断も受けていなくて、ケガの状況は分からなかった。私は彼を捕まえて、『いいか、よく聞くんだ。フリースローを打ったら動くな。打つだけだ、動くなよ』と指示した。彼は『オーケー、分かった』と言ったんだが、フリースローを打った後に走り出した。彼を信じた私が悪かったのかもしれない。しかし、彼はそういう競技者なんだ」
Klay Thompson is as tough as they come.
After going down with an ACL tear in his left knee, he returned to the court and sank both free throws. #NBAFinals pic.twitter.com/qd2cSCO8j4
— NBA on TNT (@NBAonTNT) 2019年6月14日
自分がプレーできなければ勝てない、それはすなわち優勝を逃すことを意味する。アドレナリンが出ていて痛みを感じていなかったのだろう。トンプソンはロッカールームに戻る前にもチームトレーナーにプレーを継続できるか意見を求めていた。その闘志は称賛に値するが、チームを統括するGMにすれば頭を抱えてしまう事態だ。
このオフにフリーエージェントになるトンプソンは、ウォリアーズとの再契約が濃厚と見られている。復帰は早くても来シーズン終盤になるだろうが、もし再び似た状況になったら、マイヤーズGMは今度は力づくでもトンプソンを押さえるに違いない。
10月8日と10日、さいたまスーパーアリーナで行われる『NBA Japan Games 2019 Presented by Rakuten』、トロント・ラプターズvsヒューストン・ロケッツのチケットが一般発売となりました。2003年以来のNBAジャパンゲームズ、必見です!#NBA #RakutenNBA #WeTheNorth #Rocketshttps://t.co/UIcOS87pBT pic.twitter.com/syQGwphoVz
— バスケット・カウント (@basket_count) 2019年6月13日