ロスターの約半数を入れ替える

昨シーズンは、38勝22敗のB2東地区2位でプレーオフに進出。セミファイナルでライジングゼファー福岡を下し、最短でB1復帰を果たした。続くファイナルの第1戦でアルティーリ千葉に土をつけて実力を証明し、第2戦は敗れたものの第3戦が不成立となった結果、A千葉と共にダブル優勝に輝いた。

2シーズンぶりのB1の舞台はロスターの約半数を入れ替えて臨む。まず外国籍選手と帰化選手は全員を入れ替え、ブロック・モータム、ヤニス・モラン、ウィリアムス ニカと日本で実績のある選手を揃えた。さらにNBL(オーストラリアリーグ)でベスト5に選出されたトレイ・ケルを獲得。優勝チームで平均17.8得点、4.2リバウンド、4.1アシストとオールラウンドに活躍したウイングは大きなアドバンテージとなるだろう。

日本人選手は、ベルテックス静岡で主軸を担った岡田雄三と、滋賀レイクスでダビー・ゴメスヘッドコーチと共闘した宮本一樹という楽しみな2選手が加入。野﨑由之が開幕直前に大きなケガを負い、長期離脱が見込まれることになったのは痛手だが、練習生の鎌田隼をコールアップして穴を埋めた。わずか4勝に終わった2シーズン前の雪辱を果たすリベンジのシーズンの幕が開く。

スタッツ

予想スタメン

※掲載内容は9月30日時点のもの

昨シーズンはインサイドを強調し、セカンドチャンスポイントでB2リーグ1位、ペイント内得点で2位を誇った。さらにトランジションバスケを志向し、ファストブレイクポイントで1位を記録するなど、スタイルを徹底できたシーズンとなった。ただし、3ポイントシュートの成功率はリーグ最下位に沈んだため、ケルやモータムの加入でインサイドでもバランス良く得点するスタイルが期待される。新加入選手がいち早く融合し、新スタイルを構築できるかがカギとなる。

所属選手一覧

※掲載内容は9月30日時点のもの

【注目選手】

宇都直輝
昨シーズンはアグレッシブなプレーやボールプッシュで高速バスケを牽引。持ち前のサイズとスピードを生かして、積極的なアタックから得点やアシストを量産した。ベテランと言われる年齢になってきたが、まったくの衰え知らずで、今シーズンも活躍は間違いなし。富山の顔として、再びB1の舞台で輝く姿に期待したい。

【若手選手】

田中晴瑛
昨年11月に特別指定選手として加入、ローテーション入りし42試合に出場したルーキーガード。プレーオフではスピードを生かして平均3.4アシストを記録。さらに40.0%という高成功率で3ポイントシュートを沈めるなど存在感を示した。ガードポジションはタレント揃いだが、強みを発揮してチームに貢献するだろう。

【新加入選手】

ブロック・モータム
昨シーズン所属した滋賀で平均21.4得点を叩き出し、B1得点王に輝いたスコアラー。3ポイントシュートは平均4.6本試投して驚異の成功率40.9%を誇った。セカンドチャンスポイントがリーグ2位、ペイント内得点3位のインサイドでの得点力も高いため、富山のスタイルにフィットする。ゴメスヘッドコーチとの再びの共闘に注目だ。