富樫勇樹

「子供たちのお手本になれるようなプレーヤーを目指す」

5月15日に行われた『B.LEAGUE AWARD SHOW』で最優秀選手に選出されたのは、富樫勇樹だった。司令塔として、またスコアラーとして千葉ジェッツをレギュラーシーズン52勝8敗とリーグ最高勝率に導いたそのパフォーマンスは、ファイナルで敗れてリーグ優勝を逃したことを差し引いても突出したものだった。

「MVPという本当に素晴らしい賞をいただけたことをうれしく思います。チームメート、コーチングスタッフ、ブースター、フロントスタッフ、ボランティアを含め、Bリーグにかかわるすべての人のおかげで、自分も含めて選手全員がコートでプレーでき、皆さんの前で試合ができているので、本当にありがとうございます」と、富樫は晴れの舞台であらためて感謝を語った。

「167cmとバスケットでは本当に小さい身長ですが、その身長だからこそいろんな人、特にたくさんの子供たちに勇気や希望を与えられるんじゃないかと思い、日々頑張っています。いろんな人に感謝の気持ちを忘れずに、大好きなバスケットをやっていきたいし、情熱の心を忘れずやっていきたい」と、自身を見てくれている子供たちへの思いも口にした。

「これからの一年少しで今までバスケット界が経験したことがない、大きな大会が2つあります。みなさんと一緒に『日本一丸』で2つの大会を戦い、未来のBリーグも含めて、日本代表やBリーガーになりたいと、一人でも多くの子供たちに言ってもらえる環境を作ることが、選手としての役目だと思っているので、これからも日々努力し、子供たちのお手本になれるようなプレーヤーを目指してやっていきたいと思います」

束の間のオフを挟んで、今度は日本代表での挑戦が待っている。今夏のワールドカップは、日本バスケ界を背負って戦う大事な大会。そして来年には東京オリンピックが待っている。名実ともに日本バスケ界を代表するポイントガードとして、富樫の挑戦は続く。