2年連続のカンファレンスファイナル「特別な感情」

現地5月13日、ペイサーズはキャバリアーズとのカンファレンスセミファイナル第5戦に114-105で勝利。これでシリーズ通算4勝1敗とし、2年連続でのカンファレンスファイナル出場を決めた。

試合の出だし、ペイサーズはキャバリアーズの激しいディフェンスと大黒柱のタイリース・ハリバートンのファウルトラブルに苦しみ、第1クォーターで19-31と出遅れたが、第2クォーターに入ると、ハリバートンがこのクォーターだけで3ポイントシュート5本中5本成功と大暴れし、すぐに盛り返す。

ペイサーズの勢いは後半に入っても続き、堅守速攻によって確率よくシュートを決めて逆転に成功するが、負けたら終わりのキャバリアーズも意地を見せ、終盤まで競り合いが続く。だが、ドノバン・ミッチェルに大きく依存した攻撃で単調なキャバリアーズに対し、ペイサーズは最後までハリバートンを起点としたチームプレーを展開。ここ一番でビッグショットを沈めたマイルズ・ターナー、アンドリュー・ネムハードらによる的を絞らせないオフェンスによってペイサーズが熱戦に終止符を打った。

ハリバートンはこの試合、31得点6リバウンド8アシストをマーク。3ポイントシュートは第4戦まで14本中5本成功と不発だったが、この試合は10本中6本成功と、これまでの不調を払拭した。

昨シーズンに続いてカンファレンスファイナルに進出したことに対し、ハリバートンは「特別な感情だ」と語る。「僕はリーグ5年目で、多くの経験があると言うつもりはない。ただ、長くNBAにいても勝利が確約されているわけじゃない。まだやるべきことが残っているけど、2年連続のカンファレンスファイナル進出は特別だ」

また、この大きな功績は継続性を大切にした首脳陣のおかげだと感謝する。「フロントオフィスは昨シーズン終了後、メンバーを維持することを決断してくれた。他の人々は違った考えかもしれないけど、僕たちは昨年の戦いぶりに自信を持っていた」

継続路線によって成熟したチームオフェンスは、このシリーズでも大きな武器となった。ハリバートンが絶対的なエースであることは確かだが、「僕たちは他のチームと違って、誰か1人が多くの得点を挙げるわけではなく、異なる方法で相手を打ち負かせる。ボールを動かし、さまざまな選手が得点する。ベンチの層を厚くすることに取り組んできて、ここ数年はその成果が出ている」と総合力に確かな自信を見せている。

1年前から確かな進化を見せていることを、ペイサーズはプレーオフでしっかりと証明している。セルティックスにスイープ負けを喫した昨シーズンの悪夢を払拭する準備は、すでに整っている。