チームメートとは問題なし「みんな僕の友達だ」
ジミー・バトラーは「チームに有害な言動があった」という理由によりヒートから7試合の出場停止処分を受け、それを終えて現地1月17日のナゲッツ戦で復帰した。
バトラーがどんなプレーをするのか、何を語るのかに注目する人々に対し、試合前に指揮官エリック・スポールストラはこう釘を刺した。「君たちはドラマを求めているが、私はチームを高いレベルでプレーさせたい。我々はプロフェッショナルであり、試合に向かう準備はできている」
2週間ぶりにコートに戻って来たバトラーは、試合開始直前に自分の名前がコールされると少しバツの悪そうな、照れくさそうな表情を見せた。それでもチームメートは間違いなく彼の復帰を歓迎しており、身体をバンプさせてバトラーの気持ちを盛り上げようとする。こうしてバトラーはチームに戻って来た。
しかし、試合はナゲッツのものだった。試合が始まってすぐ、バム・アデバヨがダンクを決めた時だけがヒートのリードしていた時間帯。その後はニコラ・ヨキッチの繰り出す変幻自在のパスから次々と3ポイントシュートを沈めるナゲッツが優位に立つ。ヨキッチはアデバヨとのマッチアップを制してペイントエリアを支配し、24得点12リバウンド10アシストのトリプル・ダブルを記録。コートの端から端まで届くタッチダウンパスを背後に落とし、アーロン・ゴードンのダンクを演出したプレーはヨキッチにしかできないエンタテインメントだった。
ヒートは残り2分半、106-127の時点でバトラーを含む主力をベンチに下げて白旗を掲げた。スポールストラは「これだけ失点していたら勝てない。ディフェンスの課題を何とかしなければ」と語り、メディアから「バトラーのオフェンスは改善すべきか?」と問われると「君たちがどんなストーリーを求めているかは分かっている。そんな話には乗らない」と突き放した。
バトラーは33分の出場で18得点3リバウンド2アシストを記録。チームが負けたことも含めて満足しているはずはない。試合後は淡々と「ここにいる間、自分に何が期待されているかは分かっているし、自分のベストを尽くすつもりだ」と語った。
自身の去就については「真実はいずれ明らかになる。それまでは好きに騒げばいいさ」というのが彼のスタンス。「僕が何をしているのか誰も分かっていない。勝手にストーリーを作り上げるのはいいけど、僕にとっては興味がないし、説明するつもりもない」
出場停止を受けるに至った「バスケをプレーする喜びを取り戻したい。今はそれができていない」との発言について、今はどう思っているかと問われると「ノーコメントと言えと言われているからノーコメントだ」と答えた。
バトラーとヒート首脳陣との関係は修復不能な状態なのは間違いないとしても、話題がチームとなると彼の表情はパッと明るくなった。「コートに出てプレーするのは気分が良いよ」とバトラーは笑う。
「仲間たちと一緒に走り回るのは楽しい。世間が思っているほど僕はみんなと問題を抱えているわけじゃないんだ。僕の不満は彼らに向けられているわけじゃないし、今後もそうはならない。みんな良いヤツだし、僕の友達だ」
HE'S BACK 🫡@JimmyButler locked in for his Heat return 🔒 pic.twitter.com/9eYkmkUTJQ
— NBA on TNT (@NBAonTNT) January 18, 2025