強烈なディフェンスの応酬、『激しさマックス』の激闘
栃木ブレックスvs秋田ノーザンハピネッツのレギュラーシーズン最終戦。すでに東地区第2位でチャンピオンシップ出場を決めている栃木と、残留プレーオフ回避が決まっている秋田との試合となったが、消化試合とは思えない白熱した試合となった。
どちらもディフェンスのインテンシティに自信のある両チーム。ジェフ・ギブスのスティールから栃木が先制すれば、秋田が24秒を守り切るなど持ち味を発揮。ここから終盤まで激しいプレーが続いた結果、最終的に両チーム合計47(栃木24、秋田23)ものファウルがコールされた。第1クォーターからジャスティン・キーナンの接触プレーがアンスポーツマンライクファウル、さらに第3クォーターには保岡龍斗が倒れたライアン・ロシターをまたぐ行為でテクニカルファウルに。そして第4クォーターにはジョゼップ・クラロス・カナルスヘッドコーチも退席処分になる激しい試合となった。
秋田は決死のディフェンスから流れをつかんで38-35とリードして前半を終えるが、後半は地力で勝る栃木が巻き返す。鵤誠司の3ポイントシュートが決まり同点とすると、フリースローで繋いで堅守からのトランジションが炸裂し、逆転に成功。秋田も一時は再逆転するなど粘りを見せたが、栃木は一度つかんだ試合の流れを渡さなかった。第4クォーター序盤、再び鵤の3ポイントシュートから、今度は渡邉裕規が速攻を決めて突き放すと、激しさを保ちつつも冷静に試合をクローズし、78-73で逃げ切った。
「チャンピオンシップの川崎戦に繋がる一戦だった」
ホームでの最終節を連勝で飾った栃木は49勝11敗でレギュラーシーズンを終えた。消化試合とは思えない激闘となったが、安齋竜三ヘッドコーチは「秋田さんが激しさマックスで来てくれて、チャンピオンシップのようなゲームが最後にできた。自分たちの甘い気持ちやプレーを目覚めさせてくれた。チャンピオンシップの川崎戦に繋がる一戦だった」とコメント。
ディフェンスから主導権を握る試合巧者である栃木のバスケットを体現する遠藤祐亮も、「後半はチャンピオンシップに繋がるようなゲームができた。来週からは相手もレベルアップするし、ディフェンスの強度も上がってくると思うので、そこを跳ね返すチームというのをしっかりやりたい」と、チャンピオンシップへの抱負を語った。
チャンピオンシップのクォーターファイナルでは川崎ブレイブサンダースを迎え撃つ。同じく金曜と土曜の開催だった川崎も、消化試合とは思えぬ『激しさマックス』の戦いぶりで、チャンピオンシップ進出に執念を燃やすシーホース三河に連勝。勢いをつけてチャンピオンシップを迎える。クォーターファイナル屈指の好カード、両チームの仕上がりが楽しみだ。
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