ルカ・ドンチッチ&ジェイレン・ブラウン

第4クォーターに22-2のランで猛追するも届かず

ボストンからダラスに場所を移して行われたNBAファイナル第3戦。2011年の優勝メンバーのダーク・ノビツキーなどクラブのレジェンドたちが応援に駆け付けた試合でマーベリックスが序盤は主導権を握ったが、セルティックスが後半に押し返して3勝目を挙げた。

序盤からカイリー・アービングがオフェンスを引っ張り、ルカ・ドンチッチは2番手となって体力を温存するとともに、自分を狙ってくるディフェンスに力を入れる。ティップオフから2分足らずで4本のフィールドゴールをすべて決めたマブスが9-2とリードし、セルティックスは早々にタイムアウトを取ることとなった。

しかし、セルティックスが相手の勢いに圧倒されたのはここまで。タイムアウトで気持ちを切り替え、攻守に効率の良いプレーへと立ち返る。逆にマブスは個人技での打開が多く、シュートタッチが好調なために難しいシュートも決まったのだが、それは48分間続くものではなかった。

50-51とマブス1点リードで前半を終えたが、第3クォーターにセルティックスの時間帯がやってきた。マブスの攻めが個人でのリムアタック一辺倒になった一方で、セルティックスはドライブからキックアウト、エクストラパスでワイドオープンを次々と作り出す。第3クォーターはマブスの3ポイントシュートアテンプトがわずか2。セルティックスはチームで作り出した3ポイントシュートのチャンスを高確率で決めていき、35-19のビッグクォーターを作り出した。

第4クォーター序盤にセルティックスが作り出した最大リードは21。このまま試合が終わってもおかしくない状況だったが、ここでドンチッチが奮起する。PJ・ワシントンの3ポイントシュートをアシストし、自らレイアップで得点。続いて放った3ポイントシュートは外れるも、デレック・ライブリー二世がオフェンスリバウンドを押し込んだ。このNBAファイナルで初めてセルティックスの選手たちが慌ててミスを犯す展開となり、先発の5人をコートに戻してもマブスの勢いは変わらなかった。

残り6分、カイリーのフリースロー2本で93-90と1ポゼッション差に。ここからスコアの動かない拮抗した展開となったが、次に待っていたのはマブスの得点でもセルティックスの得点でもなく、ドンチッチのファウルアウトだった。残り4分半にジェイレン・ブラウンがドンチッチ相手にドライブを仕掛けて個人5つ目のファウルを引き出すと、その次のポゼッションでも同じくドンチッチを攻め、ファウルアウトへと追いやった。

マブスのランは22-2まで伸びていたが、ブラウンがセルティックスに4分半ぶりの得点をもたらすと、デリック・ホワイトが3ポイントシュートで続き、セルティックスはリードを守り続ける。テイタムが強引にペイントアリアを攻めてダンクを決めて100-94。ダラスの観客とともにドンチッチが立ち上がって応援する中、ライブリー二世のダンク連発でマブスは食い下がるも、セルティックスを崩し切るには至らず。106-99でセルティックスが勝利を収めた。