ドウェイン・エバンス

後半序盤に齋藤が負傷離脱となった名古屋D

1勝1敗で迎えたBリーグチャンピオンシップセミファイナル、名古屋ダイヤモンドドルフィンズvs広島ドラゴンフライズの第3戦。

試合は序盤から積極的に3ポイントシュートを打ち合う展開に。これは長距離砲の試投数が多い名古屋Dが得意とするペースだったが、広島が精度で上回り先行する。ニック・メイヨが第2戦と違いアグレッシブにゴールを狙い、2本の3ポイントシュートを含む9得点の荒稼ぎを見せれば、チームで11本中5本の3ポイントシュートを沈めて23-13といきなり2桁のリードを奪った。

しかし、第2クォーターに入ると内外のバランスの良いオフェンスで名古屋Dが反撃を開始する。ジョシュア・スミスが齋藤拓実との合わせから得点し、さらにセカンドチャンスも挙げてインサイドで存在感を示すと、須田侑太郎がファウルを受けながら3ポイントシュートを沈めるビッグプレーも飛び出し、開始5分強で同点に追いついた。それでも、広島はスコアラーモードと化したメイヨがディープスリーを沈め、さらにセカンドチャンスポイントも挙げて逆転を許さない。そしてドウェイン・エバンスがオフェンスを組み立てつつ、自らも得点し、38-35で試合を折り返した。

後半に入り一時逆転に成功した名古屋Dに試練が訪れる。42-45で迎えた第3クォーター開始3分半、司令塔の齋藤が左足をひねりロッカーへ下がることになった。エバンスに3ポイントシュートを射抜かれ、さらに約4分を残してチームファウルは5に達し、フリースローを与えてビハインドは8に広がった。それでも、アグレッシブさを失わないレイ・パークスジュニアがここから3本連続で3ポイントシュートを沈めて流れを変える。さらに須田、中東も長距離砲で続いたことで、60-59と逆転して最終クォーターを迎えた。

その後、残り4分半で同点と激闘が続いたが、直後に山崎稜がディープスリーを射抜き、エバンスがステップバックスリーをねじ込んだ広島がリードを保って終盤を迎えた。広島は純粋なポイントガードがいない名古屋Dに対し、ボールマンへのプレッシャーを強めることでボールラインを上げさせ、ズレを作らせずにてタフショットを打たせ続けた。そして、5点リード迎えた残り32.5秒、山崎がフローター気味のミドルシュートを沈めて、3ポゼッション差としたところで勝負アリ。最終スコア79-73で初のファイナル進出を決めた。

広島はエバンスがゲームハイの28得点に加え8リバウンド5アシストとオールラウンドに活躍。前半のオフェンスを牽引したメイヨ、後半だけ4本の3ポイントシュートを決めた山崎がともに19得点を記録した。

2勝1敗でシリーズを突破した広島は、明日の琉球ゴールデンキングスvs千葉ジェッツの勝者と、5月25日から始まるファイナルを戦う。

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