レイカーズの新HC候補と報じられる中、雑音を封じて明日からのカンファレンスセミファイナルへ

マーベリックスが、ジェイソン・キッドヘッドコーチと複数年の契約延長に合意したことを発表した。

2021-22シーズンからマーベリックスの指揮を執るキッドは、就任1年目にレギュラーシーズン52勝30敗、カンファレンスファイナル進出という結果を残した。昨シーズンは、シーズン途中にトレードでカイリー・アービングを獲得したが、既存戦力との融合に失敗して38勝44敗に終わり、プレーイン・トーナメント出場すら逃していた。

しかし、今シーズンはルカ・ドンチッチ、アービングの2大エースが開幕から揃っている状態で着実にチーム力を高めることに成功。レギュラーシーズンを50勝32敗で終えると、プレーオフファーストラウンドでクリッパーズを4勝2敗で撃破している。

現役時代、キッドはマーベリックス、サンズ、ネッツなどで活躍。通算5度のアシスト王に加え、リバウンド能力にも長けたリーグ史上に残る万能ポイントカードとして名を刻んだ。ヘッドコーチとしては2013-14シーズンにネッツの指揮を執り、ジョー・ジョンソンやデロン・ウィリアムズを中心に、ポール・ピアースやケビン・ガーネットらが脇を固めるメンバーでカンファレンスセミファイナル進出を果たした。

就任1年目として上々のスタートを切ったキッドは、翌シーズンからバックスのヘッドコーチへと転身。だが、在籍4年間で一度もプレーオフ1回戦を突破できず4年目のシーズン途中に解任され、レイカーズで2年間アシスタントコーチを務めた後にマーベリックスを率いている。

キッドの去就については先日、『ESPN』がダービン・ハムを解任したレイカーズの新ヘッドコーチ候補に含まれていると報じていた。レイカーズにとってキッドはスタッフとして2020年のNBA制覇を経験し、レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスら中心選手と旧知の仲。候補に上がるのは当然の流れだ。しかし、日本時間の8日午前にサンダーとのカンファレンスセミファイナルが始まるマーベリックスにとっては余計な雑音でしかない。今回の契約延長は、チームがコートでの戦いに集中するためのこれ以上ない助けとなる。