チームオフェンスが機能した富士通がハイスコアリングゲームを制す
1勝1敗で迎えた富士通レッドウェーブとデンソーアイリスのWリーグファイナル第3戦は互いにオフェンスがディフェンスを上回るハイスコアの展開に。デンソーは町田瑠唯が自らもドライブから得点しつつ、ズレを作って味方のシュートチャンスを演出。林咲希は持ち味の長距離砲に加え、ドライブも冴えた。第2戦で27得点を挙げた宮澤夕貴は開始2分半で個人2つ目のファウルをコールされるが、インテンシティを落とさずにプレーし続け3ポイントシュートを沈め、ジョシュアンフォンノボンテミトペもオフェンスリバウンドを量産し、インサイドで力を発揮した。
一方のデンソーもオフェンスが好調。高田真希が確実にフリースローで加点すると、赤穂さくらと馬瓜エブリンが連続でバスケット・カウントを誘発。木村亜美が強気に3ポイントシュートを沈め、赤穂ひまわりの速攻が決まるなど、22-23と互角のまま第1クォーターを終えた。
第2クォーターに入ると、オフェンスリバウンドの意識が高まった富士通のペースに。トリプルチャンスから赤木里帆が3ポイントシュートを射抜き、直後には林がパスカットからワンマン速攻に持ち込んで30-22。その後、エブリンに3ポイントシュートを連続で許し、迫られる場面もあったが、富士通はデンソーのダブルチームをかいくぐりオフェンス優位な状況を次々と作り出した。こうして連動したチームバスケットが機能し、フィニッシャーとなった内尾や赤城の得点でリードを保ち、45-36で前半を終えた。
後半に入ると、篠原華実が町田をブロックし、木村がパスカットに成功と、ディフェンスの強度を高めたデンソーの反撃が始まる。前半2得点のひまわりがドライブを決め、髙田のワンマン速攻も決まり、開始2分20秒で6-0と一気に点差を詰めた。しかし、富士通はここで崩れなかった。林が悪い流れを払拭する3ポイントシュートを射抜くと、再びデンソーのトラップを逆手に取り、冷静に数的有利な状況を作り出しては、後出しじゃんけんのような形から高確率でシュートを沈めていった。ひまわりにブザービーターを許したものの、64-55とリードして最終クォーター突入した。
拮抗した展開が続く中、富士通は開始2分にテミトぺが個人4つ目のファウルを犯し、ベンチに退くことに。それでも、ここで中村優花が攻守で奮闘しピンチをチャンスに変えると、残り4分30秒には宮澤が3ポイントシュートを沈めて80-65と突き放した。その後、終盤に追い上げを受けるも、大量リードを最後まで守り切った富士通が89-79で勝利し、16年ぶり2回目の優勝を果たした。
25th W LEAGUE
🏆CHAMPIONS🏆
富士通 レッドウェーブ
(16年ぶり2回目の優勝)@Fujitsu_Basket#Wリーグプレーオフ#Wリーグ pic.twitter.com/i0jiW8OgSP— W LEAGUE(Wリーグ) (@wjbl_official) April 15, 2024