変わりゆく日本代表と変わらぬ『補佐役』佐々宜央に聞くvol.2「イラン戦ではヨーロッパのバスケットが垣間見られる」

2017/02/09
日本代表
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文=松原貴実 写真=三上太

長谷川健志ヘッドコーチからルカ・パヴィチェヴィッチ暫定ヘッドコーチへと舵取り役が変更になった男子日本代表。ヘッドコーチが代われば目指すバスケットも変わる。その切り替えをスムーズに行うためのキーマンが、前体制から変わらず日本代表のアシスタントコーチを務める佐々宜央だ。新旧の代表チームを知り尽くす佐々に話を聞いた。

素晴らしい指導者の下で勉強させてもらいました

――チームには竹内譲次選手、竹内公輔選手、太田敦也選手といった『同期』もいます。分かり合える部分も多いのではないですか?

向こうはヘボアシスタントと思っているかもしれませんが(笑)、僕は彼らの存在が励みになっています。もっと言えば彼らだけじゃなくて、代表以外でも石崎巧(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)、正中岳城と菊地祥平(アルバルク東京)、岡田優介と内海慎吾(京都ハンナリーズ)など、今も一線で戦っている同期はみんなものすごい努力家ですし、見ていて刺激を受けますね。立場は違いますが努力する姿勢は見習いたいし、負けられないと思います。

――また振り返ると、佐々さんは錚々たるヘッドコーチの下で学んでこられましたね。

いや、本当にそうなんですよ。学生コーチを務めた東海大時代の陸川章監督に始まり、日立サンロッカーズ時代の小野秀二さん(アースフレンズZヘッドコーチ)、栃木ブレックス時代のトム・ウイスマンコーチ、代表の長谷川ヘッドコーチと、いずれも素晴らしい指導者の下で勉強させてもらいました。

大学の時はアシスタントとして後藤正規さんが来てくれたし、栃木では網野友雄さん(栃木ブレックスアンバサダー)とか竹田謙さん(横浜ビー・コルセアーズ)とか、田臥(勇太)さんとか、影響を受けた人はいっぱいいます。つくづく出会いに恵まれたと思いますね。それをこれから自分がどう返していくかです。

――テクニカルアドバイザーのバヴィチェヴィッチさんはあくまで暫定的なヘッドコーチで、今後また新たな指揮官の就任があると聞いています。みんながあっと驚くようなビックネームという噂も耳にしますが、それはいつごろになるのでしょうか?

そのことに関して僕は何も聞いていません。新しいヘッドコーチが誰なのか、いつごろ就任するのか、正直、全く知りません。その新しいコーチの下で自分がアシスタントをやることになるかどうかも分かりませんし、今はルカさんの下で精一杯仕事をすることだけを考えています。

ヨーロッパバスケットのスタイルは日本に合っている

――イランとの国際強化試合が新生ジャパンのデビュー戦になるわけですが、注目してほしいのはどういったところでしょう?

皆さんがどれほどヨーロッパのバスケットをご存知か分かりませんが、今、ヨーロッパのリーグでやっているバスケットが垣間見られると思うのでそこを楽しみにしていただきたいですね。

ルカさんともよく話すんですが、比江島慎(シーホース三河)、田中大貴(アルバルク東京)、若手では馬場雄大(筑波大)といったガード陣はもう世界レベルに近い力があります。ピック&ロールはそういった優れた素材である彼らを生かすものなので、暴れまくってくれることを僕も期待しています。

また、そこに絡む4番と5番の選手、太田なんかは今までちょっと地味な役回りでしたが、縁の下の力持ちだけじゃなくて破壊的な5番が見られるんじゃないでしょうか。僕は現代的なバスケットと言われるヨーロッパバスケットのスタイルは日本に合っていると思うし、日本が進む道として間違っていないと考えています。

リーグ戦の合間を縫っての短い合宿でしたが、ルカさんが目指すバスケットは間違いなく選手たちに伝わっていると信じています。まずはそれを最大限に発揮すること。見に来てくれた方に「この日本代表をこれからも応援したい」と思っていただけるよう全力で頑張ります。