「完璧な試合をしないと勝てない相手」
バスケットボールの日本代表は、ワールドカップアジア地区2次予選のWindow6へ向けた強化合宿を開始した。
先日発表された24名の予備登録メンバーのうち、15名が今回の合宿に参加したが、ヘッドコーチのフリオ・ラマスは、最終的に選ばれる12名はこの中から選出すると明言した。「練習試合を終えてから13人に絞ります。ケガやフィジカルに大きな問題がないかぎり、12名でイランに臨みます。状況によって13人目の選手が必要と判断をした場合、13人でイスタンブールにいきます」
21日のイラン戦に勝利できれば、日本のワールドカップ出場は大きく近づく。昨年9月のホームゲームでは日本が70-56で勝利したが、今回は八村塁と渡邊雄太の2人が代表に参加できない。さらに長年イランを支えてきた218cmのハメド・ハダディが、今回は出場する見込みで、「ホームとは違って厳しい試合になる」と、ラマスも警戒を強める。
「ロスターを見る限り、ほぼコンプリートだと思う。210cmを超える身長の高い選手を揃えています。ハダディもいますし、リバウンドに強みがあって、フィジカルなプレーをしてくるチーム。勝つには完璧な試合をしないと勝てない相手だと思っている」
高さでの不利が否めない日本だが、指揮官は勝利を挙げるために必要となるポイントを、具体的な数字で説明した。「まずターンオーバーを10以内に抑えたい。相手は速攻を得意としてるチームで、大半の得点は速攻から生まれているので、そこを注意する。オフェンスリバウンドを9本以下に抑えて、セカンドチャンスポイントを許さず、結果として70点以下に抑えること。これらに加え、これまでやってきたオフェンスシステムをコートで表現できるようにする」
強い日本代表の姿を見せることで、日本のバスケ熱は徐々に高まりつつある。ラマスも「日本のバスケットファンが増えていることを実感していますし、感謝しています」と話す。
ワールドカップ出場が決まれば、その熱はさらに増すことになる。ラマスが「ワールドカップにいけるあと一歩のところまで来ました。今回が一番大事な試合。すべてを出し切って後悔のない試合にしたい」と意気込む、運命のイラン戦まであと10日を切った。
ワールドカップアジア2次予選 Window6 男子日本代表 予備登録メンバー24名
アイラ・ブラウン(PF / 琉球ゴールデンキングス)
太田敦也(C / 三遠ネオフェニックス)
竹内公輔(PF / 栃木ブレックス)
竹内譲次(PF / アルバルク東京)
ニック・ファジーカス(C / 川崎ブレイブサンダース)
古川孝敏(SG / 琉球ゴールデンキングス)
篠山竜青(PG / 川崎ブレイブサンダース)
金丸晃輔(SG / シーホース三河)
辻直人(SG / 川崎ブレイブサンダース)
遠藤祐亮(SG / 栃木ブレックス)
比江島慎(SG / 栃木ブレックス)
田中大貴(SG / アルバルク東京)
張本天傑(SF / 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
橋本晃佑(PF / 栃木ブレックス)
富樫勇樹(PG / 千葉ジェッツ)
ベンドラメ礼生(PG / サンロッカーズ渋谷)
安藤周人(SG / 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
渡邊雄太(SF / メンフィスグリズリーズ)
馬場雄大(SF / アルバルク東京)
中村太地(PG / 法政大学3年)
平岩玄(C / 東海大学3年)
シェーファー・アヴィ幸樹(C / アルバルク東京)
西田優大(SG / 東海大学2年)
八村阿蓮(PF / 東海大学1年)