イラン戦に向けた日本代表出場選手が決定、指揮官ルカ・パヴィチェヴィッチが語る選考理由と国際強化試合の位置づけ

2017/01/31
日本代表
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文=丸山素行 写真=小永吉陽子

「激しく攻撃的で安定したディフェンス」が求められる

先週と今週の2回で行われた第2回重点強化合宿を経て、暫定ヘッドコーチのルカ・パヴィチェヴィッチがイランとの国際強化試合に向けた代表メンバー15名を発表した。

これまでの合宿でルカコーチが強調していたのは『ソリッド』(堅固であること)、『アグレッシブ』(積極性)、『インテンシティ』(激しさ)の3つ。今回もこれらを体現するためのメンバー選考となった。「激しく攻撃的で安定したディフェンスを可能とする多様性のある能力を求めていた」とルカコーチは言う。それに加えて重要な基準となったのは、一生懸命練習をする「勤勉さ」と「向上心を持ち続けること」だったとも説明した。

イラン戦のメンバーを選ぶ上で最も頭を悩ませたのはポイントガードである。ルカコーチは「Bリーグのポイントガードには大きな差異がなく、同じような選手が多い」と少し厳しい意見を述べた。

この激戦区で富樫勇樹が選ばれた理由は「バスケIQの高さ」だ。「富樫は賢い選手。ディフェンスにおいてもオフェンスにおいても、バスケットボールにおいて何が必要かということをしっかり理解している」

ピック&ロールが得意で抜群のオフェンス力を持つ富樫だが、167cmという身長は弱点にもなると話し、他のポイントガード以上のアグレッシブさを求めた。「身長が低いということはディフェンスでは弱点になる。身長差をカバーするためには他の選手以上に激しく積極的にディフェンスを仕掛けていかないといけない」

橋本竜馬はメンタリティを評価され、富樫にないものを持っていることから選考された。「個性が強く、主張も強い。しっかりした強いディフェンスができて冨樫が欠けているところを補うことができる」

また、安藤誓哉に関しては今後の伸びしろに期待され、ポイントガードの3番手としての選考となった。「これからしっかりと教えていけばこの2人に追いつけるような選手になる。今回の合宿に参加して、代表がどういったものか経験してもらい、向上を期待している」

強豪国を相手に、自分たちの『現在の実力』を試す絶好の機会

リーグ戦の期間中で何が起きるか分からないからという理由で、通常の12名と異なり今回の親善試合には15名が帯同する。それでも主となるのは約10名。誰もが積極的にプレーする責任があるとルカコーチは言う。

合宿を行ったとはいえ十分な練習時間があったわけではないことから、今回の親善試合では細かい戦術的な部分については重視されない。今回求められるのは、「チームとしての結束力を高める」、「一生懸命走る」という基礎の部分であり、今後に向けたチームワークの向上がテーマとなる。

今回のイラン戦はあくまでもテストマッチだ。それでも2019年のワールドカップ、2020年のオリンピックに向けて準備を進めるという意味でも、自分たちの『現在の実力』を試す絶好の機会となる。今後大事になっていくことは落選した選手も含め、「自分たちで向上して名乗りを上げていくこと」と、指揮官は選手たちへの期待を投げかけた。

2020年東京オリンピックに向けた初めの一歩となるイランとの国際強化試合は、2月10日(金)と11日(土)、札幌の北海きたえーるで開催される。