ニコラ・ヨキッチ

指揮官は優勝リングを手に「もう一つ欲しい人は?」

NBA2023-24シーズン開幕となるレイカーズ戦のティップオフを前に、ナゲッツは優勝リング贈呈セレモニーを行った。この先に82試合が待ち受け、勝負はその先のプレーオフなのだが、ナゲッツの選手たちは目の前の試合に勝つことに集中していた。

それは指揮官マイケル・マローンの巧みな人心掌握術にあるのかもしれない。セレモニーでリングを受け取ったマローンは、満足そうにそれを眺めた後に「もう一つ欲しい人は?」と呼びかけた。その言葉は本拠地ボール・アリーナを埋めた約2万人の観客を興奮させただけでなく、選手のモチベーションをも刺激した。

ヨキッチも普段より力が入っていたようだ。ポストアップからのフローター、ピック&ロールからのアタックとアシストと彼をファイナルMVPたらしめたプレーを序盤から披露し、第1クォーターだけで10得点5リバウンド2アシストを記録。ディフェンスに回ればアンソニー・デイビスに仕事をさせなかった。

第2クォーターにも9得点を奪うと、第3クォーターにはアシストに重点を置く変化を見せて3得点4アシストを記録。第3クォーター終盤から第4クォーター序盤にかけてベンチでまとまった休養を挟み、その間に12点あったリードを4点差まで縮められたのだが、セカンドユニットが弱くてもベストメンバーで押し返せることは昨シーズンに証明済み。コートに戻ったヨキッチが7得点5アシストとチームに再び勢いを与え、レイカーズの反撃をあっさりと断ち切って見せた。

ナゲッツは119-107で勝利。ヨキッチは29得点13リバウンド11アシストを記録し、このすべてがゲームハイとなる数字。「リング贈呈セレモニーが僕たちに力を与えてくれた。そのおかげで第1クォーターから本当に良いプレーができたと思う」とヨキッチは言う。「ほとんどの時間帯で試合をコントロールできた。終盤にちょっと失点が増えたけど、そこから再びステップアップすることができた。それこそ勝つために必要なプレーなんだ」

セレモニーの感想を「このメンバーで歴史に残るような思い出ができて良かった」と語りつつも、「優勝メンバーのうち何人かを欠いているのが少し寂しかった」とのこと。それでも飄々とした彼にしては珍しく「感情が込み上げた。是非またこのセレモニーをやりたい」と続けた。

リング贈呈セレモニーに開幕戦での快勝と、ナゲッツとそのファンにとっては最高の夜となった。ヨキッチも「僕がバスケをプレーすることで、どれだけ多くの人たちの人生に影響を与えられるか。みんなが楽しそうに、幸せそうにしているのを見るのは本当に素晴らしいよ」と語る。

まだ1勝ではあるが、ここからナゲッツは昨シーズンと変わらず多くの勝利を積み重ねていくつもりだ。