1ポゼッション差に迫られるも、そこから突き放す強さを見せた長崎
サンロッカーズ渋谷vs長崎ヴェルカの第2戦は序盤から点の取り合いとなった。
ホームのSR渋谷は田中大貴のキックアウトからライアン・ケリーが3ポイントシュートを射抜いたように、ピック&ロールからズレを作りチームプレーで崩して得点を重ねていく。一方の長崎は積極的な個のアタックで攻めていき、特にジャレル・ブラントリーは2本の3ポイントシュートを含む8得点を固めるなどオフェンスを引っ張った。そして、フリーを作るも決め切れないSR渋谷に対し、5本中4本の3ポイントシュートを成功させた長崎が30-23と先手を取った。
第2クォーターに入ると、ジェフ・ギブスのバスケット・カウントで先制したSR渋谷が反撃を開始。ベンドラメ礼生が絶妙なアシストを送れば、自らも速攻から得点。さらにギブスが再びセカンドチャンスポイントを挙げ、39-39の同点でオフィシャルタイムアウトを迎えた。
だが、長崎はトラップを仕掛けてボール運びの場面でスティールに成功するなど、ディフェンスを締め直したことでここから一歩抜け出す。オフェンスでも積極性が戻り、前半は11本中9本の3ポイントシュートを成功させた。コーナースリーを沈め、ポストプレーから連続得点を挙げた荒谷裕秀の活躍もあり、54-41と一気に突き放して前半を終えた。
前半は長距離砲の成功率が20%と低調に終わったSR渋谷だったが、後半はフリーのシュートチャンスを確実に沈めて追撃。トラップからワンマン速攻を許し、速攻も食らうなど、要所でダメージの大きい失点をしてしまうが、ズレを作ってイージーな得点に繋げていったことで64-70と点差を詰めた。
最終クォーター開始早々、SR渋谷はケリーの3ポイントシュートで1ポゼッション差に迫ったが、直後に馬場にバスケット・カウントを許してしまう。ここで指揮官のルカ・パヴィチェヴィッチがヘッドコーチチャレンジを要求したが失敗に終わる。
こうしてピンチを切り抜けた長崎は森川正明が3ポイントシュートを沈めてリードを拡大。さらに荒谷のボールプッシュからブラントリーがトランジションスリーを沈めて、2桁リードでオフィシャルタイムアウトを迎えた。その後も前線からプレッシャーを与え続け、オフェンスでは冷静な判断で確実に得点を重ねた長崎が91-74で勝利を手にした。
何度か1ポゼッション差に迫られる時間帯もあった長崎だが、選手たちは積極性を失うことなくプレーし反撃をしのいだ。長崎の前田健滋朗ヘッドコーチも「クリエイトしてアドバンテージをどう作るかをクリアにしました。選手たちが場面場面で積極的にプレーしてくれて、常にアタッキングメンタリティを持った状態でプレーし続けたことが大きかったと思います」と言い、選手のアグレッシブな姿勢を勝因に挙げた。
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