ディアンドレ・エイトン

「勝利のために、自分の仕事をひたむきにやる選手だ」

トレイルブレイザーズに新加入したディアンドレ・エイトンは、2018年の全体1位でサンズに入団すると昨シーズンまで5年連続で平均得点、リバウンドの両方で共に2桁のダブル・ダブルを達成。リーグでも屈指の安定感を見せるビッグマンとして奮闘してきた。だが、サンズでは前ヘッドコーチだったモンティ・ウィリアムスの信頼を得ることができず、プレーオフの大一番になると出場機会が減る屈辱的な扱いを受けていた。そしてエイトンには、バスケットボールに対する闘志や熱意に欠けるといったレッテルが貼られるようになった。

冷静に彼のプレー内容を見れば、5シーズン連続で平均ダブル・ダブルを達成しているビッグマンはNBAでも数少ない。そして25歳とまだまだ伸び盛りの年齢であり、心機一転の出直しを図れる新天地で一流センターの地位を確立してもおかしくない。

「世の中に僕がコート内外でどんな選手なのかを示す。特に若い選手たちに勝ち方であり、試合に勝つにはどれだけタフなのかを教え、チームを勝利に導きたい」

このようにエイトンは語り、チームの将来を担うスクート・ヘンダーソン、シェイドン・シャープ、アンファニー・サイモンズといったNBAで勝利の経験が足りない若手ガード陣の指南役を担うつもりだ。

「彼らに試合でのフィジカルの重要性を理解させ、ケミストリーを作っていく。試合で使う専門用語を教えたりする。僕たちは若いチームで、誰もが全てを知っている訳ではない。ただ、それが楽しい部分でもある。若いので学ぶことはたくさんある。僕たちは本当にハングリーだ」

そしてエイトンは、これまでの自身への悪評を踏まえ「今夏、僕に対する周囲の見方を変えるとみんなに言っていた。今、僕のことを求め僕に成功してほしいと願うチームにいる。より気骨のあるプレーを見せ、より支配的なシーズンを送る」と闘志を燃やす。

また、支配的とは『Domination』という言葉で、そこからエイトンは「僕のニックネームはDomin Ayton」と失地回復を誓っている。「多くの情熱を持ち、偽善的なプレーをしないようにしている。僕はチームプレイヤーであり、自分を犠牲にする決断をする。勝利のために、自分の仕事をひたむきにやる選手だ」

エイトンがこれまでのレッテルを払拭し、自己犠牲を貫きチームの勝利のために全力を尽くすハードワーカーという評価を確立した時、彼と共にブレイザーズも充実のシーズンを送れるはずだ。