佐賀バルーナーズ、琉球ゴールデンキングス

佐賀vs琉球、開幕先出しカードで10月5日・7日に対戦

佐賀バルーナーズ(昨シーズン45勝15敗/B2西1位)vs琉球ゴールデンキングス(昨シーズン48勝12敗/西1位)
佐賀はディフェンス力を武器に昨シーズンB2を制覇。初のB1での挑戦となるが強力なロスターを揃えてきた。注目はB2でアンストッパブルな存在であったキューバ人ガードのレイナルド・ガルシア。琉球の強固なディフェンスにガルシアがどれだけ通用するのかは楽しみだ。そして帰化選手となり、B1復帰となったジョシュ・ハレルソンも琉球のインサイド陣とどう張り合うかに注目。昨シーズンのプレーオフからオープンしたSAGAアリーナでB1チャンピオンを迎え討つ。

昨シーズン悲願のB1チャンピオンとなった琉球は、大きく体制やロスターを変えずに2連覇を目指す。開幕前に大黒柱のジャック・クーリーのケガがあったものの、アレックス・カークを補強。佐賀も琉球同様にディフェンス力があり、3ポイントシュートの得点割合が多くスローペースとスタイルが近いため、真っ向勝負でチャンピオンとしての力を見せつけたいところ。今シーズンも層の厚さで上位が見込めるだけに、初対戦かつ開幕節という難しくも大事な試合に勝って弾みをつけたい。

島根スサノオマジック(昨シーズン48勝12敗/西2位)vsシーホース三河(昨シーズン27勝33敗/中5位)
昨シーズンは琉球と同率でレギュラーシーズンを終えた島根だったが、チャンピオンシップのクォーターファイナルで敗退。チームの練度は高まっており、順当な進化をして今シーズンに挑む。昨シーズンに無双していたペリン・ビュフォードにかかる期待は大きいが、より高みを目指すためにもチーム力が問われるシーズンとなるだろう。開幕節では、ヘッドコーチが代わり選手も動いた三河相手にやりにくさもあるだろうが、頂点への挑戦のためにもホーム連勝でスタートを切りたい。

28年に渡り指揮を執ってきた鈴木貴美一ヘッドコーチが退任し、大きな転換期を迎えた三河。選手も約半数が入れ替わりフレッシュな気持ちで新シーズンを迎える。久保田義章、ジェイク・レイマン、イ・デソンと得点能力の高い選手が加入したことで、よりアグレッシブなスタイルに期待できる。今節はNBAでも実績のあるウイングプレーヤーのレイマンとビュフォードのマッチアップは最注目と言える。若き指揮官のライアン・リッチマンの采配にも目が離せない。

宇都宮ブレックス(昨シーズン32勝28敗/東3位)vs群馬クレインサンダーズ(昨シーズン29勝31敗/東5位)
ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ昨シーズンにまさかのチャンピオンシップ進出を逃した宇都宮。主力選手は残しつつも、D.J・ニュービルとギャビン・エドワーズといった強力な選手を補強しリベンジの新シーズンが始まる。若手選手も加わり、よりスペーシングを意識したバスケットで、旧来の宇都宮の伝統バスケから脱却が見られるシーズンになりそうだ。同地区で順位を争うであろう群馬とのホーム開幕節は是が非でも負けられない。

辻直人、コー・フリッピンという名実ともにリーグを代表する選手を補強してきた群馬。昨シーズンの課題だったアウトサイドシュートとセカンドユニットを補うどころかプラスに変えて新シーズンに挑む。今節は宇都宮のオフェンスの起点となるニュービルや比江島慎をどのように抑えるかが鍵となるだろう。天皇杯の島根戦で逆転勝ちしたように、ディフェンスで勝てる試合を増やすことが勝利数を積み上げることに直結するため、一人ひとりの意識の高さに期待したい。

ファイティングイーグルス名古屋(昨シーズン22勝38敗/西6位)vs広島ドラゴンフライズ(昨シーズン41勝18敗/西4位)
選手の入れ替えこそあったものの、しっかり守って速い展開を作るというスタイルは大きく変わらないと推測されるFE名古屋。中村浩陸、杉本天昇、鍵冨太雅、佐土原遼と若手選手に対する比重は大きいため、シーズンを通じた個々の成長やチーム練度の成熟に期待していきたい。今節は昨シーズンに爆発的なオフェンス力を擁した広島との対戦だけに、ディフェンスでいかに跳ね返せるかが鍵となるだろう。チームディフェンスを強固にするためにも継続選手と新加入選手の融合を早めていきたい。

昨シーズンは初のチャンピオンシップ進出という成果を挙げた広島。辻直人の退団はあったものの、リーグで唯一外国籍選手3人が継続するなど、大きくチームを変えることなく継続性を重視したロスターで挑む。しかし、フィリピン人ビッグマンのカイ・ソットのインジュアリーリスト登録や、外国籍選手が3人ともケガで天皇杯を欠場するなど不安材料も少なくない。幸い外国籍選手は今節に間に合う見込みとのことだが、昨シーズン以上の成績を目指すためにも序盤から全開で力を発揮していきたい。

京都ハンナリーズ(昨シーズン22勝38敗/西7位)vs横浜ビー・コルセアーズ(昨シーズン33勝27敗/中2位)
今シーズンも若手中心のロスターで西地区を掻き回すことが期待される京都。開幕節は注目を浴びる横浜BCとの試合で気合も十分だろう。岡田侑大や前田悟、澁田怜音と力があることを証明している選手たちが、ロイ・ラナヘッドコーチのバスケとどのように融合するか楽しみだ。図らずもチャールズ・ジャクソンとジェロード・ユトフがトレードのような形になり、古巣対決となるのも注目。勢いを持ってシーズンを乗り切るためにも、横浜BCに勝利して早速インパクトを残したいところだ。

FIBAワールドカップ2023の大活躍が記憶に新しい河村勇輝を擁し、着実な戦力アップを図ってきた横浜BC。京都と同様に若手が多いチームではあるが、昨シーズンにセミファイナルまで駒を進めた自信は今シーズンもポジティブに働くだろう。昨シーズンからの継続性やチームの一貫性は高く、チームディフェンスの練度は高まっている。外国籍で唯一継続のデビン・オリバーと京都の新外国籍選手ステイシー・デイビスのフォワード外国籍マッチアップにも注目だ。

大阪エヴェッサ(昨シーズン27勝33敗/東5位)vs富山グラウジーズ(昨シーズン15勝45敗/中7位)
中心選手の退団で変革を感じさせられるオフとなった大阪。昨シーズンはマティアス・フィッシャーヘッドコーチが志向するバスケが徐々に浸透していった印象があったため、フィッシャー体制2年目に期待したい。特に得点能力の高い日本人選手も揃っているため、外国籍選手に依存しない全員バスケで勝利を目指して欲しいところ。今節はウイングタイプの外国籍を擁する富山との対戦のため、ハイペースゲームを簡単にやらせないようにどのようなディフェンスを見せるか注目だ。

昨シーズンはすんでのところで残留を決めた富山。思い描いた通りの結果とならなかったことを受けて新加入も多い再建モードとなったが、昨シーズンの中盤から大活躍だったマイルズ・ヘソンとノヴァー・ガドソンが継続となったのは大きい。さらに2シーズンぶりに宇都直輝が復帰となり、ブースターも含めて今シーズンへの期待は大きいだろう。緻密なオフェンスを展開してくると予想される大阪に対して、全員でしっかり守る意識を持ち速い展開に繋げていきたい。