ジャマール・マレー

シェイ・ギルジャス・アレクサンダーにRJ・バレットと戦力は盤石

カナダ代表のジャマール・マレーが、ワールドカップに参加しないことを発表した。2016年のNBAドラフト1巡目7位でナゲッツに指名されたマレーは、NBAで7年目のシーズンを終えたところ。2021年に膝の十字靭帯断裂の大ケガを負い、2020-21シーズンの後半戦と翌2021-22シーズンを全休。昨シーズン開幕から戦線復帰を果たし、最初は長いブランクを取り戻す必要があったが、試合をこなすごとにリズムをつかみ、シーズン終盤に完全復活した。ニコラ・ヨキッチとのコンビネーションは変幻自在のオフェンスを生み出し、ナゲッツを初のNBA優勝へと導いている。

マレーはカナダ代表のトレーニングキャンプに参加し、ワールドカップに出場する意向を示していたが、長期欠場明けでNBAファイナルまでを戦い抜いたダメージは大きかった様子。トレーニングキャンプ初日から別メニューでの調整が続き、強化試合でもプレーしていなかったため、この決断は予想できた。

マレーはワールドカップ不参加を表明するにあたり、次のメッセージを発表している。

「トレーニングキャンプを始める時点で、長く過酷なシーズンを終えた自分の身体がワールドカップのレベルで戦えるかどうか確かめなきゃいけなかった。メディカルスタッフやチームと相談した結果、まだ回復が必要なのは明らかで、大会に参加しないという難しい決断を下すことになった。カナダ代表としてオリンピックに出場することはいまだ僕の夢で、この目標を追い求めるチームをサポートしていきたい」

マレーのプレーが見られないのは残念だが、カナダ代表にはシェイ・ギルジャス・アレクサンダーにRJ・バレットがいて、得点力のあるガードには事欠かない。エースのシェイに続き、マレーの離脱でバレットの出場機会と役割が増え、ニキール・アレクサンダー・ウォーカーもプレータイムを伸ばすだろう。

チームは現在ヨーロッパ遠征中で、ドイツではDBBスーパーカップに参戦し、決勝でドイツ代表と対戦。オーバータイムの激闘を勝ち抜いて優勝している。シェイは25得点、バレットは31得点を挙げている。チームを指揮するジョルディ・フェルナンデスは「選手のプレーと姿勢には満足している。少しずつだが毎日良くなっている。みんな絆を深め、良いチームを作りつつある。我々は正しい道を進んでいる」と語る。

この後はスペインに移動し、スペインとドミニカ共和国と強化試合を行ってから開催地であるインドネシアのジャカルタに入る。