プレーオフで結果を出せず批判の的に「僕にはファンがいないように感じる」
今オフにブラッドリー・ビールを獲得したサンズはケビン・デュラント、デビン・ブッカーとの『ビッグ3』の存在によって優勝候補の一角に挙げられている。だが、頂点に立つにはこの3人の脇を固めるメンバーのステップアップも不可欠であり、特に大きな鍵を握っているのは3000万ドル(約42億円)以上の高額年俸を得ているディアンドレ・エイドンだ。
昨シーズンのエイトンは、レギュラーシーズンで平均18.0得点、10.0リバウンドを記録。及第点と言える内容だったが、プレーオフに入ると平均13.4得点、9.7リバウンドと失速した。特に2勝4敗で敗れたサンズとのカンファレンスセミファイナルは敗退が決まった第6戦を負傷欠場し、シリーズ通算5試合で平均10.8得点、8.2リバウンドに留まった。
ここ数年のエイトンは、プレーオフの大一番で期待を裏切る形が続いている。そこには昨シーズン終了後に解任されたモンティ・ウィリアムズ前ヘッドコーチとの信頼関係が良好ではなかったことも影響しているが、何にせよ結果を出せていないことで周囲の批判的な声も強まった。母国バハマの『Eyewitness News Bahamas』の取材に対し、エイトンは「世界中から僕を嫌う声を聞いている。僕にはファンがいないように感じる」と、自身の置かれた状況を振り返った。
それでも、新シーズンでは結果を出し、自身への見方を変えたいとの意欲を見せている。「シーズンが終わってから週5、6日でトレーニングを行っている。そこにはみんなの僕に対する見方を変えてやるというモチベーションがあるんだ」
さらにエイトンは「何があっても自分のことに集中し、自分に関する全てを変えていく」と、周囲の雑音をシャットアウトして、新シーズンでの逆襲を誓った。新ヘッドコーチのフランク・ボーゲルは、ここまでエイトンへの期待を強調し、彼をよりオフェンスに絡ませる考えを示唆している。このチャンスをモノにし、エイトンが自身の望む評価を勝ち取った時、それはサンズ全体の飛躍にも繋がっているはずだ。