ウインターカップ

文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦

U18日本代表の合宿でマッチアップしてきた2人

ウインターカップは今日が最終日。福岡第一と中部大学第一が男子ファイナルで激突する。

福岡第一は開幕前から優勝候補筆頭と見なされたチーム。東山、飛龍、東海大附属諏訪、桜丘と難敵との対戦が続いたが、すべて堅守速攻のスタイルでなぎ倒してきた。フィジカルとスピードがあるだけでなく、チームバスケットの遂行度が非常に高く、試合中にアジャストして相手を上回ることができるのは大きな強みだ。

ポイントガードとして高速トランジションの要となる河村勇輝も、決勝に向けて闘志を燃やす。「去年、自分は1年生でスタートでしたがチームを負けさせてしまいました。毎日応援に来てくれている去年の3年生とか、福岡県の予選、今回のウインターカップで勝ってきたチームの分まで戦って絶対に優勝したいです」

対する中部大学第一は初のファイナル進出。ブバカー・ンディア・イエとバトゥマニ・クリバリ、強力な留学生プレーヤーを擁しながらもここに依存することなく、ポイントガードの中村拓人が攻守の軸となり、ここ一番での勝負強さが光るチームとなっている。

準決勝の帝京長岡との試合、なかなか得点が伸びない重い展開の中、我慢比べで競り勝った。中村は勝負どころでのオフェンスをことごとく得点に繋げて29得点を挙げて勝利の立役者に。福岡第一の河村とは、U18日本代表とのチームメートであり、代表合宿では常にマッチアップしてきた関係にある。「向こうの留学生がリバウンドを取ってから河村がもらうタイミングが速いので、そこを自分が河村に良いポジションで持たせないように付いて、トランジションのペースを少しでも遅らせたいです」

「インターハイ、国体と準優勝になってしまっているので、最後は優勝して笑顔で終わりたい」とは中村の言葉。悔しい思いを糧に重ねてきた努力がファイナルの舞台で力になりそうだ。

ファイナルは今日12時から、武蔵野の森総合スポーツプラザで行われる。