ザイオン・ウィリアムソン

「僕は知恵を取り戻した。見識のある人々が周りにいてくれる」

昨シーズン、ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンは故障による1年間の欠場を経て復帰を果たしたものの、わずか29試合の出場と再び周囲の期待を大きく裏切ってしまった。コートに立ちさえすれば、1試20得点以上をフィールドゴール成功率60%以上の高確率でマークする圧倒的な存在感を発揮するが、ここまでの4年間で通算114試合のみの出場と耐久力の無さが目立ってしまっている。

元NBA選手であるギルバート・アリーナスのポッドキャスト番組に出演したザイオンは「僕は20歳とか22歳で、莫大なお金を得てしまった。これは難しいことだ」と言い、NBA選手となって一気に巨万の富を得たことによる環境の変化への適応に苦しんだと明かした。だが、現在は違うとこのように続けた。

「あることがきっかけで、僕は知恵を取り戻した。強調したくはないけど、年上の見識ある人々が周りにいてくれる。僕を適切な状態でゲームに参加させてくれるんだ」

そして、ザイオンはプロ入りからここまでの自身の行動が間違っていたと過ちを認めた。「彼(母校であるデューク大の元ヘッドコーチ、マイク・シャシェフスキーが)が教えてくれたように自分の責任を認めなければならない。もっとうまくやれたことがたくさんあったけど、それができなかった。今はそういった間違いを修正しているところなんだ」

この過ちの一つに数えられるのが、太り過ぎと指摘され続けてきたコンディション管理についてだ。ザイオンはレブロン・ジェームズをお手本にしたいと言う。「柔軟性やバンドを使ったトレーニングにより力を入れている。体重を減らすことより、そういったことを重視するほうが長くコートに立つことができると思っている」

NBA入り後、オフコートも含めてザイオンはいろいろな問題を起こしてきた。だが、彼は23歳になったばかりとまだ若く、これからいくらでも信頼を取り戻す時間は残っている。心機一転したザイオンが、今度こそ恵まれた能力をコート上で存分に発揮してくれれば、ペリカンズはきっと上位戦線に絡むことができる。