Bリーグ

最高勝率の千葉Jは3選手が退団に

6月10日(土)から6月13日(火)15時までにリリースがあった移籍市場の動きをまとめる。

◆レバンガ北海道
退団

ショーン・ロング
北海道で2年目となった今シーズンは昨シーズンに比べて安定的な活躍が序盤からできなかったが、シーズン中盤からはコンスタントに得点とリバウンドを記録していた。4月の茨城ロボッツ戦ではシーズンハイとなる39得点も記録。なお、移籍先のクラブが決定していることから自由交渉リストには公示されない。

◆茨城ロボッツ
契約継続

エリック・ジェイコブセン
今月5日に自由交渉リストに公示されたものの、契約継続となった。今シーズンは攻守の要としてチームを牽引し、出場した59試合すべてで先発出場。平均13.2得点、8.6リバウンド、2.4アシストと活躍した。来シーズンで茨城3年目を迎える。

◆宇都宮ブレックス
契約

四家魁人
福島南高校を卒業後、アメリカに渡りNCAAディビジョン2のフェアモンド州立大学でプレーしていたが、この度宇都宮に電撃加入。層の厚い宇都宮のバックコート陣から、どれだけプレータイムを勝ち取れるか期待したい。

◆千葉ジェッツ
契約継続

富樫勇樹
二上耀
荒尾岳
原修太
ジョン・ムーニー
リーグの看板選手である富樫は今シーズン全60試合に出場し、平均29分13秒のプレータイムで15.0得点、1.7リバウンド、5.6アシストとチームの中心として活躍。所属9シーズン目となる千葉Jで今シーズンの雪辱を誓う。二上は期待のルーキーシーズンとなったが、1月に左膝前十字靭帯断裂を負い、戦線離脱し20試合の出場に留まった。復帰時期は未定だが、再びアグレッシブなプレーを見せてくれることに期待したい。日本人ビッグマンの荒尾は主に外国籍選手の控えとして51試合に出場しゴール下で躍動。リバウンドやスクリーン、ディフェンスと身体を張ったプレーでチームを支えた。帰化選手のギャビン・エドワーズの退団が発表されており、今後の編成次第ではより重要な役割を担う。地元出身のフランチャイズプレーヤーである原は出場した全試合で先発を務め、千葉Jになくてはならない存在となった。キャリア初のベスト5やベストディフェンダー賞など個人賞も獲得し飛躍。来シーズンもさらなる活躍が期待される。来シーズンで日本3年目となるムーニーは、攻守に渡り存在感を示した。特にリバウンドではリーグ2位となる平均12.2本を獲得。ディフェンス面での貢献度も大きく、リーグ最高勝率の立役者と言える選手だろう。

退団
佐藤卓磨
ギャビン・エドワーズ
ラシード・ファラーズ
3シーズンを過ごした佐藤は外国籍もディフェンスできるフィジカルを武器に千葉Jを支えた。サイズの割に機動力もあり、千葉Jのスタイルに合致していた。エドワーズは途中離脱する時期もあったが、コンディションも好調で帰化選手として存在感を示していた。エドワーズが退団により、帰化枠アジア特別枠の活用に注目が集まる。ファラーズは17試合の出場で2分46秒と多くの出場期間を勝ち取ることはできなかったが、3ポイントシュートの試投数が増えてステップアップを見せた。なお、3選手とも移籍先が決定しているため、自由交渉リストには公示されない。

◆アルバルク東京
契約継続

吉井裕鷹
小酒部泰暉
デイニアス・アドマイティスヘッドコーチ
吉井はシーズン序盤こそプレータイムが安定しなかったが、中盤より先発出場する試合も増えチームの中核を担った。キャリアハイとなる19得点を挙げる試合もあり、得点面でも貢献した。フィジカルの強さには定評があり、来シーズンも飛躍が期待される。小酒部は相手のエースや起点を潰せるディフェンス力でチームを牽引。さらにガード選手の離脱が相次いだチーム事情もあり、ポイントガードを担う試合もあり、プレーの幅を広げたシーズンとなった。日本で初めて指揮を執ったアドマイティスヘッドコーチは欠場者が相次ぎならがも42勝18敗で東地区2位の好成績にチームを導いた。アドマイティス色が濃く出るであろう来シーズンはさらに手腕を発揮してくるだろう。

◆サンロッカーズ渋谷
契約

ジョシュ・ホーキンソン
信州ブレイブウォリアーズから移籍した、リーグトップクラスの帰化選手。サイズ、シュート能力、機動力、ディフェンス力などアドバンテージを挙げたらキリがなく、SR渋谷にとって考えうる最高の補強に成功したと言える。

◆信州ブレイブウォリアーズ
契約継続

生原秀将
期待の信州加入1シーズン目となったが、脳震盪の影響で19試合の出場に留まった。チームの変革が感じられる今オフの編成を考えると、生原の高いレベルでの経験値が生きてくるだろう。完全復帰して、今シーズンの不完全燃焼を晴らしてほしい。

◆三遠ネオフェニックス
契約継続
金丸晃輔
シーズン途中で欠場する時期があったものの、41試合に出場し22分28秒のプレータイムで平均9.8得点と活躍。代名詞となっている3ポイントシュートはキャリアの中でも低い37.0%の成功率だったものの、十分に武器として機能していた。

◆シーホース三河
自由交渉
クインシー・ミラー
1月にチームに加入し、28試合の出場で平均18.6得点、8.7リバウンド、1.5アシスト、1.0スティール、0.8ブロックとオールラウンドに活躍。特に208cmの長身から放たれる3ポイントシュートは39.1%と高精度を誇り、相手チームの脅威となった。

◆ファイティングイーグルス名古屋
契約
ショーン・オマラ
大阪エヴェッサから移籍。今シーズンは55試合に出場し24分20秒のプレータイムで平均13.1得点、7.9リバウンドとチームを支えた。縁の下の力持ちタイプの選手であるため、ディフェンスを重視するFE名古屋において、どのように融合するか楽しみだ。

◆長崎ヴェルカ
契約継続
榎田拓真
野口大介
松本健児リオン
狩俣昌也
プロ2年目となった榎田は出場機会こそ安定しなかったものの、キャリアハイとなる15得点を挙げた試合もあるなど存在感を示した。初のB1の舞台でも飛躍に期待したい。ベテランの野口は3シーズンぶりにB1復帰を果たすことに。今シーズンは57試合に出場し14分32秒のプレータイムで役割を遂行した。チームの精神的支柱として来シーズンもチームを支える。松本は足を使った激しいディフェンスで何度もチームに流れを呼び込んだ。オフェンスでも平均8.2得点、2.1リバウンド、2.6アシストとオールラウンドに活躍。狩俣も野口と同様に3シーズンぶりにB1へ復帰。長崎の正ポイントガードとしてキャプテンシーを発揮しチームを牽引した。40.8%と高確率の3ポイントシュートにも期待だ。

◆琉球ゴールデンキングス
契約
植松義也
ヴィック・ロー
植松は昨シーズンの11月に琉球に加入し、11試合の出場に留まって2月に契約満了となっていたが、来シーズンの契約を勝ち取った。出場した試合ではディフェンスやリバウンドなど献身的なプレーを見せブースターを沸かせていた。ローは千葉Jより加入。54試合に出場し平均17.1得点、8.1リバウンド、3.0アシスト、1.0スティール、0.4ブロックとオールラウンドに活躍。誰にでもマークできるディフェンス力と、縦に突破できる推進力で琉球のレベルを1段階アップさせてくれるに違いない。

契約継続
桶谷大ヘッドコーチ
琉球に戻り2年目となった今シーズンは48勝12敗の成績を残し、チャンピオンシップではチームを初優勝に導いた。来シーズンの編成のほとんどが継続選手となっているため、これまでやってきた積み上げは大きく、連覇に向けて期待がかかる。