Bリーグ

降格回避にすべての力を注ぐ滋賀&新潟

シーホース三河(26勝32敗/中5位)vs三遠ネオフェニックス(22勝36敗/中6位) 
前節、信州ブレイブウォリアーズを両日とも61得点に抑えて連勝した三河。クインシー・ミラーとダバンテ・ガードナーがオールラウンドな活躍を見せ、長野誠史や西田優大も3ポイントシュートを高確率で沈めて試合を優位に進めることができた。今シーズンの対三遠戦は0勝2敗。いずれもファストブレイクで多く失点しているため、ターンオーバーの防止とトランジションディフェンスが重要となる。連勝すれば地区3位まで浮上する可能性も。良い形でシーズンを締めくくりたい。 

三遠は新潟アルビレックスBB戦に連敗。B1残留に向けて後がない新潟の猛攻を防ぐことができず、特にフリースローを多く与えてしまったため、今節は修正して臨みたいところ。また、最終節ではあるがリーグ最多のファール数の改善に期待したい。アイゼイア・ヒックスとカイル・オクインの活躍は不可欠であるが、得点できる日本人選手のステップアップにも注目だ。大改革を行った今シーズンのチームの集大成をしっかり示したい。 

ファイティングイーグルス名古屋(22勝36敗/西6位)vs島根スサノオマジック(46勝12敗/西2位) 
エヴァンスルークと野﨑零也の欠場が響き、群馬クレインサンダーズに連敗したFE名古屋。しかしハードなディフェンスでターンオーバーを誘発したり、要所で3ポイントシュートを決めるなどスタイルは徹底できていた。今節は上位チームの島根との対戦となるが、B1昇格初年度を良い形で終えるためにも持ち味を出した試合を展開したい。今シーズン限りの現役引退を発表している『ミスターイーグルス』宮崎恭行の勇退に勝利で花を添えたい。 

島根は前節の広島ドラゴンフライズ戦に1勝1敗。特に、ポール・ヘナレヘッドコーチが出場停止となった第2戦は鬼気迫るディフェンスで広島を抑えた。3月15日のFE名古屋戦には23点差で大勝したものの、ファストブレイクでの失点が多かったため、トランジションには警戒が必要となる。連勝すれば地区優勝できる可能性もあるため、チャンピオンシップに向けて最後まで負けられない。 広島戦の第2戦見せたインテンシティの高いプレーを今節も発揮できるか。

京都ハンナリーズ(21勝37敗/西7位)vs滋賀レイクス(13勝45敗/西8位) 
前節、オフェンスが機能せず名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦に連敗した京都。敗因の1つにペイントを制圧されたことが挙げられる上、4月5日の滋賀戦でもペイント内の得点で20点差を付けられているため、今節は同じ轍は踏めない。リバウンドやインサイドディフェンスで奮闘すること、そして滋賀のハイペースな展開に付き合わずに堅実なバスケを見せられるかが勝利のカギになる。ライバル関係にある滋賀にホームで勝利をおさめてシーズンを終えたい。 

滋賀は前節の宇都宮ブレックス戦で7連敗を喫し、優位にあった残留争いの雲行きが怪しくなってきた。今節連勝しても他チームの試合結果によっては残留できないという厳しい状況ではあるが、まずは目の前の試合で勝つことが求められる。前節抑えられたイヴァン・ブバがどれだけアドバンテージを取れるか、また、インサイドを起点に得点の軸である3ポイントシュートを効果的に打てるかに注目だ。窮地に立たされているが、「残留力」を発揮して戦い抜く姿を見せてほしい。 

アルバルク東京(42勝16敗/東2位)vs名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(41勝17敗/西3位) 
前節は攻守ともに持ち味を発揮できずに千葉ジェッツに完敗したA東京。チャンピオンシップ出場順位は確定しているが、良い流れを掴むためにもレギュラーシーズン最終節となる今節でしっかり仕切り直したいところだ。ハイペースでファストブレイクでの得点が多い名古屋Dを相手にカギとなるのはトランジションディフェンス。インサイドに果敢にアタックし、オフェンスリバウンドやフリースローを獲得することも主導権を握るための大切な要素になるだろう。 

名古屋Dは前節、コティ・クラーク不在ながら京都を圧倒して連勝。広島とのワイルドカード上位争いがわずか0.5ゲーム差であるため、今節は連勝が求められる。得意とする速い展開を作るためには、ターンオーバーが少ないA東京のリズムを崩すディフェンスを展開することがポイント。まずはA東京の起点となるジャスティン・コブスをどのように抑えるかに注目したい。また、強力なインサイド陣に仕事をさせないためにも、直近の試合でリバウンドを量産しているアラン・ウィリアムズの奮闘に期待したい。 

大阪エヴェッサ(26勝32敗/西5位)vs茨城ロボッツ(22勝36敗/東6位) 
大阪は琉球ゴールデンキングスに連敗。しかし、ディージェイ・ニュービルの3ポイントシュートが封じられる中でも合田怜や木下誠が得点を重ね、リードを奪う時間帯を作れており、チームで戦えている印象だ。ショーン・オマラの欠場は続いているが、前節よりカイル・ハントが復帰。今節は茨城の3ポイントシュート攻勢をいかに食い止めるかがカギとなる。オフェンスではアドバンテージが取れるニュービルを起点に、茨城に負けない速い展開を作っていきたい。 

リズムよくボールをシェアして展開を作り、秋田ノーザンハピネッツに連勝した茨城。欠場した山口颯斗に代わって先発出場となった鶴巻啓太のディフェンスも光ったが、オフェンスリバウンドを多く獲得されてしまったため、今節は修正して臨みたい。特に大阪はペイントでの得点割合が高いチームであるため、インサイドでの奮闘は不可欠となる。また、ここのところ好調な3ポイントシュートも勝敗の鍵となるだろう。今シーズン貫いてきたオフェンシブなスタイルの集大成を見せてほしい。 

新潟アルビレックスBB(13勝45敗/中8位)vs信州ブレイブウォリアーズ(27勝30敗/中3位) 
B1残留に向けて崖っぷちに立たされていた新潟は、前節の三遠ネオフェニックス戦に連勝したことで残留争いのゲーム差を0にした。ロスコ・アレンの奮闘が目立ったものの、ディフェンスでチームでしっかり戦う姿勢を見せられていたため、今節も勢いそのままに戦っていきたい。前回(1月7日)の信州戦は勝利したが、最終クォーターで30失点。今節は最後までスキのないバスケを展開していけるか注目だ。残留争いをしているチームの中では、唯一のホーム開催。地の利を生かして戦い抜きたい。 

信州は前節、三河に連敗。ジョシュ・ホーキンソンが復帰したものの、ロスター8名と厳しい状況を余儀なくされている。新潟のチームディフェンスを攻略して、リーグで2位の試投数を誇る3ポイントシュートをいかに確率よく成功させられるかに注目だ。また、ディフェンスでは新潟の強力な外国籍選手をいかにチームで封じられるかがカギとなる。ケガに振り回されたシーズンとなったが、信州スタイルをしっかり示してラストゲームを締めくくりたい。