4月29日、30日に福岡県飯塚市総合体育館の落成記念として、福岡第一(福岡)、福岡大学附属大濠(福岡)、開志国際(新潟)の強豪チームが集結する『 飯塚カップ2023』に出場した東山(京都)。昨年、インターハイとウインターカップの2大会で出場を逃し、当時の心境を大澤徹也コーチは「僕だけじゃなくて子供たちも引きずっていたと思います」と言う。大澤コーチや選手達が今年に懸ける思いは人一倍強い。

「この時期に強豪校と対戦できるのは感謝でしかない」

── 昨年からチームを振り返ってみてどうでしょうか。

メンタル面で僕も子供たちも結構引きずりましたね。下級生が主体のチームだったんですけど、インターハイもウインターカップも出場できませんでした。今年は経験値の部分が心配だったんですけど、近畿大会をしっかり勝ち切れたのは、今の彼らにすごくプラスだったと思います。いつもはあまり出ないカップ戦にもたくさん出て、全国の強豪チームと試合ができ、経験値となるゲームができたかなと思います。

昨年から振り返ると長く険しい道のりでしたが、今年は何とか頑張らなきゃなという感じす。新人戦が終わり、こうやってたくさんの試合を3月にやらせてもらい、吹っ切れた部分というかやっぱりインターハイに向けて自分たちの立ち位置がどれぐらいかなっていうのは僕自身も子供たちも分かってきました。「よし頑張ろう」っていう状況ですね。

── チームを立て直すにあたり、キープレーヤーは見つかりましたか?

キャプテンを2人にして、チームキャプテンを小泉(広翔)、ゲームキャプテンを佐藤(友)にさせています。小泉はなかなか頭の良い子で、今まで負けてきたことを払拭させようという部分を思い切り出してチームを鼓舞してくれたので、すごく感謝しています。スタートで出ていますが、彼がすごく必死にチームを作ろうとしてやってくれたことはすごく大きかったですね。

あとは、やっぱりずっと出ている佐藤と瀬川(琉久)。この2人はウチのストロングポイントだと思うので、ここが安定しないと試合にならないのでこの2人かなって感じですね。

大澤徹也

「新1年生は面白いですね。可能性を持った選手が多いです」

── インターハイ前の大事な時にこういったカップ戦が福岡であることをどうとらえていますか?

これはもう感謝でしかないですよ。お互いに各都道府県の予選がある中で、ちょっとずつ作り上げてきたチームがこの時期に対戦できるんですから。特にウチからしたらもう願ってもいないチームと試合ができるのでプラスですよね。楽しみな反面、これからの課題を見つけて、インターハイに向けてすごく良い時期でやっていただけたと思います。

── 現役時代も含めて福大大濠、福岡第一に対する思い出などはありますか?

第一さんはもう最後の壁みたいな感じですよね。日本一を何度も止められた相手ですし、大濠さんはタレント集団というか、日本人だけで必死になってやっているチームの代表です。京都も今は京都精華が勝っていますが、洛南とウチとでレベルを上げてきた中、京都の代表として福岡に乗り込み、何とかしてとの思いで今回も来ました(笑)。

── 開志国際に対してどうでしょうか?

富樫(英樹)先生は中学からの恩師みたいな人で、僕が3年の全中で負けたのも富樫先生でした。富樫先生とは何回も対戦していますし、 思い出もありますし、 教え子みたいなもんって思ってもらえたらうれしいです。昨年日本一になられて、僕らも勉強になる部分がたくさんあります。今年の優勝候補がどれぐらいなのか、ウチがどのぐらいできるのかという部分で非常にありがたい経験でした。

──この経験を通じて、まずは県予選を勝ち抜くことが目標になると思います。

そうですね。準決勝で洛南さんとやって、決勝で京都精華と、それぞれブレないチームですが、その分ウチも成長しているので。この飯塚カップで試したいことも沢山ありました。(予選が行われる)6月までの1カ月でチームを作らなきゃいけない中、いろんな材料をもう一度集めて、そういう意味ではしっかりと準備をやっていけばなんとかなるかなと思っています。

やっぱり緊張感を持ってできるっていうのはすごく大事なことですし、高校生はやってみないと分からないので、すごく心配な部分でもあるんですけど、ちゃんとした準備をやっていけば大丈夫だと信じて僕も子供達もやっているので、そんなに難しくは考えていないです。

新1年生は面白いですね。もちろん即戦力もいるんですけど、ウチでバスケットを磨いていけば2年、3年になった時にすごくなるだろうなっていう可能性を持った選手が多いです。小さくても高い能力を持つ子が多いので面白いです。

── 最後にファンの方々に今年注目してほしいところを教えてください。

東山らしさと言えば、オフェンスをすごくフォーカスされるんですけど、今年はディフェンスも頑張ります。 新人戦の時はディフェンスをやりすぎて、オフェンスが前のめりになってしまいシュートが入らなかったです。最初は足を作ることを考えてディフェンスの強化も始めたんですけど、やればやるほど子供たちは頑張るので、こっちもやらなきゃなっていう意味でゾーンをしています。

高い能力を持つ選手が多いので、オフェンスは引き続きピック&ロールからのハーフコートオフェンスが面白いかと。オフェンスは今までの東山のスタイルをバージョンアップしたものを見せたいです。やっぱりディフェンスを頑張って、「今年の東山は違うな」という部分を感じてもらえたらいいですね。昔は7:3でオフェンスでしたが、今は6:4ですね(笑)。 だけど、その1がすごく大きいので、そこを見てもらいたいです。