チャンピオンシップ出場へ望みを残すため必勝体制のSR渋谷と三河

Bリーグ

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(36勝15敗/西4位)vs広島ドラゴンフライズ(38勝13敗/西3位)
前節はインフルエンザ罹患者と負傷者でロスター人数が規定に満たず、滋賀レイクスに不戦敗となった名古屋D。ただでさえ少ないロスターでここまで戦ってきた中、病み上がりの選手がいることを考えるとコンディションや心身の負担が心配されるが、今節は今後の順位を左右する広島との大一番を迎える。まずは多彩なディフェンス戦術で、広島のオフェンスを食い止めたいところ。広島のビッグラインナップに対抗するためにも、張本天傑の奮起は不可欠となるだろう。

前節の広島は、大阪エヴェッサに30点差をつける大勝となった。40分間に渡り、衰えぬオフェンス力で3ポイントシュートを52.9%で成功させたが、21ターンオーバーは修正が急務となる。ロスター人数が少ないことが予想される名古屋D相手に、機動力で負けないハイテンポなバスケを展開していきたい。また、名古屋Dの強みである3ポイントシュートの成功率を落とさせるディフェンスをできるかが鍵となる。前節、ロスター全員を10〜25分の出場時間に収めたカイル・ミリングヘッドコーチの采配にも注目だ。

京都ハンナリーズ(18勝33敗/西7位)vs秋田ノーザンハピネッツ(25勝26敗/東4位)
前節の京都は、終了間際にジェロード・ユトフがディープスリーを決めてFE名古屋に勝利した。しかし、リードを築きながらも追い上げを許しており、勝負どころのディフェンス強度を見直したい。秋田はハードなディフェンスで簡単に展開を作らせないチームなので、バックコート陣のコントロールが肝となる。得点面ではユトフやマシュー・ライトにかかる期待が大きいが、徹底マークが予想されるため、全員で積極的にアタックしていきたい。

前節は千葉ジェッツ相手に序盤のビハインドを最後までひっくり返せず、完敗となった秋田。今節は持ち前の激しいディフェンスからターンオーバーを奪い、速い展開に持ち込みたいところ。特に起点になる選手に対して、早めのプレッシャーを仕掛けて主導権を握り、優位に進めていけるか注目だ。千葉J戦では得点源のスタントン・キッドを封じられ、試投数がわずか9本と伸びなかったため、キッドがリズム良く打てる場面を作りたい。

アルバルク東京(38勝13敗/東2位)vsファイティングイーグルス名古屋(20勝31敗/西6位)
前節はレバンガ北海道に逆転勝ちを収めたA東京。欠場が続いていた安藤周人の復帰や、ライアン・ロシターが20分を超えてプレーするなど少しずつ戦力が戻ってきた。ただし、ペイント内から多く失点してしまったため、今節は持ち前の強固なインサイドディフェンスを発揮したい。特に、ピック&ロールからルーク・エヴァンスやジョナサン・ウィリアムズにペイントへの侵入を簡単に許さないことが鍵となるだろう。前節、身体を張ったプレーを見せたアレックス・カークに期待したい。

連敗が続くFE名古屋は、京都戦で怒涛の追い上げを見せてあと一歩まで迫るも惜敗した。猛追の原動力となったのは、シーズンハイの21得点を記録した野﨑零也。得点が伸びずに苦しんでいるFE名古屋にとって、野﨑に限らずステップアップを見せる日本人選手の登場に期待したい。ハーフコートバスケを展開するA東京に対して、まずはジャスティン・コブスを自由にプレーさせないことがポイント。バックコート陣の前からのプレッシャーで、相手のショットクロックを削っていきたい。

サンロッカーズ渋谷(24勝27敗/中3位)vsシーホース三河(22勝29敗/中5位)
両チームとも、今節の結果次第でチャンピオンシップへの道が途絶えるため負けられない戦いとなる。前節のSR渋谷は、川崎ブレイブサンダースに前半こそ競った展開となったが、第3クォーターで46失点してしまい敗戦となった。フィールドゴールを78.9%で成功させてしまったため、ディフェンスの修正が必要だ。今節は悪い流れを引きずってしまわないように、修正力や遂行力が問われるゲームとなる。三河の核であるクインシー・ミラーとダバンテ・ガードナーにマッチアップする選手は当然として、周りの選手のヘルプディフェンスも重要となるだろう。

前節の三河は、信州ブレイブウォリアーズに序盤こそリードする展開となったが、後半に逆転を許して敗れた。しかし、第2クォーターだけで、中村太地が3ポイントシュートを5本中4本成功させる活躍を見せたのは好材料に。インサイドを固められタフショットを打たされてしまい、フィールドゴール成功率が上がらなかったため、今節は中外とバランス良く攻められるかが鍵となる。ビッグマンに限らず、リバウンドの意識は全員が高く持ちたい。

新潟アルビレックスBB(9勝42敗/中8位)vs川崎ブレイブサンダース(34勝17敗/中1位)
前節の新潟は、三遠ネオフェニックスに一度もリードを許すことなく勝利したが、残留を争う富山グラウジーズと滋賀も揃って勝利したため依然降格圏内に。3ポイントシュート成功率は50.0%と高確率で成功しており、今節もコフィ・コーバーンをインサイドの起点にして、アウトサイドからも効果的に攻めていきたい。強固な川崎のディフェンスに対抗するためにも、コーバーンのみならず全員でアタックして崩していけるかが鍵となるだろう。

前節の川崎は、SR渋谷相手に後半にギアを上げて100点ゲームで勝利し、チャンピオンシップ進出を決定させた。次はマジック5となった中地区優勝を飾るため、負けられない戦いが続く。前節はニック・ファジーカスがトリプル・ダブルに迫る活躍を見せた中、ディフェンス面での奮起も見られた。チーム全員でしつこくボールを追い回し、フィールドゴール成功率を下げようとする気迫溢れるディフェンスを今節も見られることに期待したい。

富山グラウジーズ(11勝40敗/中7位)vs信州ブレイブウォリアーズ(24勝27敗/中4位)
前節は横浜BCに逆転勝利を収めた富山だが、降格を回避するためのターゲットとなる滋賀とのゲーム差が縮まらず、引き続き崖っぷちの状況が続く。ただし上位チームである横浜BCを追い上げて最終盤で追い越した勝利は、チームの機運を高めるものになっただろう。核となるマイルズ・ヘソンとノヴァー・ガドソンのコンビは相手にとって脅威となるため、今節でもしっかりアドバンテージを取っていきたい。ジョシュ・ホーキンソンとジョシュア・スミスのマッチアップにも注目だ。

前節の信州は三河に勝利し、難しい状況ながらもチャンピオンシップ進出の可能性を残した。しかし、ウィリアム・モズリーのケガが発表され今シーズンの復帰は絶望と見込まれるため、出場できるメンバーで乗り切る必要がある。特に、モズリー離脱後、攻守に渡って重要な役割を担うアンソニー・マクヘンリーの活躍に期待が集まる。3月の対戦時には、富山のターンオーバーから29得点を挙げており、今節も要所を絞ったディフェンスから得点に繋げていきたい。