富山vs滋賀は、勝敗次第でゲーム差なしもあり得る直接対決に
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(27勝13敗/西4位)vs大阪エヴェッサ(19勝21敗/西6位)
中断期間を挟み4連敗と苦しんでいる名古屋D。前節の琉球ゴールデンキングス戦はレイ・パークスジュニア、齋藤拓実、伊藤達哉のガード陣が揃って欠場となったが、第4クォーターに21点ビハインドから5点まで縮める粘り強さを見せた。欠場した3選手は全治未定とリリースされているため、中2日で開催される今節の出場は難しいと推測される。厳しい状況ではあるが西地区上位戦線に食らいつくため、前節の最終クォーターに見せた激しいディフェンスや3ポイントシュートに期待したい。
前節の大阪は、滋賀レイクスに100点ゲームで完勝。鈴木達也とディージェイ・ニュービルが第1クォーターに2桁得点を挙げてチームに流れをもたらしたように、今節も序盤からアグレッシブにプレーしてイニシアチブを握りたい。大阪はセカンドチャンスで失点する割合が高いため、まずはディフェンスリバウンドをしっかり獲得して、得意のファストブレイクに繋げられるかがポイント。仮に2連勝すれば勝率5割復帰となるため、今節は踏ん張りどころだ。
京都ハンナリーズ(16勝24敗/西7位)vs千葉ジェッツ(36勝4敗/東1位)
前節の京都は、オフェンスが強力な広島ドラゴンフライズとハイスコアリングゲームを展開し、あと一歩のところまで追い詰めた。久保田義章が約1カ月ぶりに復帰した前節は、マシュー・ライトと小澤智将の2人で合計10本の3ポイントシュートに成功しているため、千葉Jの堅いディフェンスに対して、どこまで彼らに良い形で打たせられるかがポイントとなる。また、シーズン序盤から苦しんでいるディフェンスリバウンドにも注力したい。
天皇杯優勝から中2日で迎えた前節のレバンガ北海道戦を勝利し、連勝記録を22に塗り替えた千葉J。しかし、ヴィック・ロー欠場の影響もあって、北海道にオフェンスリバウンドを20本獲得されるなど、課題も見られた。京都はセカンドチャンスでの失点割合が高いチームであるため、オフェンスリバウンドからセカンドチャンスポイントを量産したい。今節も連勝記録更新となるか。
宇都宮ブレックス(21勝19敗/東5位)vs島根スサノオマジック(33勝7敗/西1位)
前節の宇都宮は、オフェンス力のある群馬クレインサンダーズを55失点に抑えたディフェンスが際立っていた。群馬のトレイ・ジョーンズを抑えたように、起点となる選手に対してタフなディフェンスをできるかが今節のポイントだ。特に島根は3ポイントシュートを主体に得点を重ねてくるため、スムーズなローテーションが求められる。前半戦の不信から脱却し、オールスター以降は攻守ともに上向いている宇都宮にとっては真価が問われる一戦となる。
前節、ファイティングイーグルス名古屋に勝利してクラブB1記録である10連勝を達成した島根。得点源であるペリン・ビュフォードや安藤誓哉に加えて、阿部諒、白濱僚祐、津山尚大の3ポイントシュート成功率も高かったため、今節も日本人ウイングの活躍に期待したいところ。特に宇都宮は3ポイントシュートに対するプレッシャーが高いため、そのディフェンスをどう掻い潜るかに注目だ。ビュフォードを効果的に機能させるためにも、ニカ・ウィリアムスの攻守に渡る活躍は必須と言えるだろう。
富山グラウジーズ(7勝33敗/中7位)vs滋賀レイクス(5勝35敗/西8位)
富山にとっては滋賀を4ゲーム差に突き放し、滋賀にとっては勝率で富山に並ぶチャンスとなる重要な一戦。前節の富山は、信州ブレイブウォリアーズの強固なディフェンスの前に前半で得点が伸び悩み、そのまま敗れてしまった。今節の滋賀戦では、ウイングで外国籍選手同士のマッチアップが予想され、アドバンテージを生かし切れない可能性があるため、日本人選手の活躍が勝負の鍵を握るだろう。飴谷由毅、野﨑由之、喜志永修斗の若手選手にかかる期待は大きいが、やはり長年富山を支えてきたフランチャイズプレーヤー、水戸健史の奮闘に注目したい。
前節の滋賀も大阪に序盤から主導権を握られて完敗を喫しただけに、ディフェンスの強度やリバウンドでの球際の強さなど、ベーシックな部分を徹底していきたい。富山と同様に、シーズン途中にヘッドコーチの交代や外国籍選手の入れ替えなど、シーズンを通じての積み上げは大きくないため、一人ひとりのエナジーが勝敗を左右するだろう。ガードのテーブス海とキーファー・ラベナを中心にオフェンスを組み立て、テンポの速い展開からアドバンテージを取りたい。
サンロッカーズ渋谷(19勝21敗/中3位)vsアルバルク東京(32勝8敗/東2位)
シーズン前半戦で見えたディフェンスの脆さが徐々に修正されて、本来の姿に戻りつつあるSR渋谷。前節の三遠ネオフェニックス戦では、後半の入りで逆転されたところから最終クォーターに再逆転する粘り強さを見せただけに、今後も期待できるチーム状況だ。今節は強力なインサイドプレーヤーを擁するA東京に対して、オフェンスリバウンドを簡単に獲られないように身体を張っていきたい。オフェンスでは、ベンドラメ礼生を2番に据えるダブルガードで速い展開を作り、A東京を翻弄できるかがポイントだ。
バイウィーク明けから仙台89ERSに60失点、秋田ノーザンハピネッツに52失点とディフェンスにより一層磨きがかかったA東京。相手のフィールドゴール成功率を下げるタイトなディフェンスとリバウンドで、付け入る隙を与えていない。ただ、SR渋谷の外国籍選手3名はスコアリング能力に長けているため、内外で警戒が必要となる。オフェンス面では、復帰後からコンディションを上げているジャスティン・コブスに加え、欠場中の小酒部泰暉の穴を埋める選手が出てくることが理想だ。
川崎ブレイブサンダース(24勝16敗/中2位)vs群馬クレインサンダーズ(23勝17敗/東3位)
川崎は前節の中地区頂上決戦に敗れ、横浜ビー・コルセアーズに首位を明け渡してしまったため、ここからしっかりと仕切り直して返り咲きを目指したい。今節は、群馬の起点となるトレイ・ジョーンズと並里成をシャットアウトし、トランジションオフェンスを抑えられるかがポイントだ。前節、日本人エースの藤井祐眞は好調だったが、スコアラーのマット・ジャニングの3ポイントシュート成功率が低かったため、今節でのカムバックを期待したいところ。
前節は宇都宮の強固なディフェンスに阻まれて、活路が見出せなかった群馬。川崎はビッグラインナップを生かした中を固めたディフェンスを展開する傾向にあるため、2ポイントシュートが多い群馬にとって相性は悪い。しかし、トレイ・ジョーンズ、アキ・チェンバース、山崎稜と要所で3ポイントシュートを決めることができるシューターがいるため、彼らの成功率が鍵を握るだろう。セカンドユニット出場時には、八村阿蓮がディフェンスやリバウンドで川崎にどれだけ対抗できるかも注目だ。
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