オフェンス特化のスタイルから化けられるか!?
広島ドラゴンフライズ(28勝10敗/勝率.737/西3位)
昨年のオフに引き続き積極的な補強を敢行し、特に外国籍選手のタイプを変えたことでよりアグレッシブなロスターに生まれ変わった。さらにシーズン途中から大学生プロ契約で中村拓人がセカンドユニットを担うようになり層の厚さも増した。好調の要因はリーグ屈指のオフェンス力。高いフィールドゴール成功率に裏打ちされるように、どこからでも得点できディフェンスに的を絞らせない。
ここまでの広島ドラゴンフライズ
シーズン序盤の7勝は全て10点差以内での勝利で、勝負強さを発揮した。年末年始にかけては9連勝を記録する好調さを見せていたが、オールスターウィークエンド明けは4勝5敗と負けが先行している。80得点以上の試合の多くは勝利する傾向にあり、敗戦の試合は明らかに得点が停滞する時間がある。ターンオーバーはリーグの中でも少ない方で、フィールドゴール成功率は高いため、効率の良いオフェンスが生命線となっている。外国籍選手はもちろんのこと、寺嶋良や辻直人がコンスタントに2桁得点を見込めるのは強みだろう。ディフェンスは改善の余地があり、シーズンを通じた成長がまだまだ期待できる。
今後の対戦
日程 | ホーム/アウェー | 対戦チーム |
3月8日 | アウェー | 琉球ゴールデンキングス |
3月15日 | ホーム | 京都ハンナリーズ |
3月18日 | アウェー | 茨城ロボッツ |
3月19日 | アウェー | 茨城ロボッツ |
3月22日 | アウェー | 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ |
3月25日 | アウェー | 富山グラウジーズ |
3月26日 | アウェー | 富山グラウジーズ |
4月1日 | ホーム | 京都ハンナリーズ |
4月2日 | ホーム | 京都ハンナリーズ |
4月5日 | アウェー | ファイティングイーグルス名古屋 |
4月8日 | ホーム | 島根スサノオマジック |
4月9日 | ホーム | 島根スサノオマジック |
4月12日 | ホーム | 大阪エヴェッサ |
4月15日 | アウェー | 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ |
4月16日 | アウェー | 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ |
4月19日 | ホーム | 滋賀レイクス |
4月22日 | ホーム | 信州ブレイブウォリアーズ |
4月23日 | ホーム | 信州ブレイブウォリアーズ |
4月29日 | アウェー | 島根スサノオマジック |
4月30日 | アウェー | 島根スサノオマジック |
5月6日 | ホーム | 琉球ゴールデンキングス |
5月7日 | ホーム | 琉球ゴールデンキングス |
同地区の上位チームの島根とは4試合、琉球と3試合、名古屋Dと3試合を残す、タフな日程と言わざるを得ない。この直接対決をどう乗り切るかで大きく順位が変わるだけに、チャンスととらえることもできるだろう。3月は遠方へのアウェーが続くため、このロードマネジメントを丁寧に行うことが4月以降の連戦を勝ち抜く鍵となるだろう。
展望
オフェンスのスタッツは申し分がなく、内外でバランスが取れている。リバウンドとディフェンスに関してはまだまだ伸び代が感じられ、220cmのフィリピン人ビッグマンのカイ・ソットの加入は理に適ったものである。ソットの加入によりスリービッグ起用でドウェイン・エバンスやニック・メイヨがよりアウトサイドでの活躍が見込める上、ケリー・ブラックシアー・ジュニアの負担も軽減できるだろう。チームとして一段階レベルアップが見込め、レギュラーシーズンの残り試合でいち早くフィットしてチャンピオンシップにピークを持っていきたいところだ。もちろん1人の選手に依存することなくチーム全体としてステップアップが必要であり、各々の役割でさらなる活躍を期待したい。
さらにスタイルが洗練された名古屋D
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(27勝11敗/勝率.711/西4位)
ショーン・デニスヘッドコーチ体制2年目、ほぼ継続路線で臨んだ今シーズンはこれまで積み上げてきたスタイルの完成度が高まっている。堅く多彩なディフェンスからの高速バスケ&3ポイントシュートというスタイルが結実し、序盤から勝ち星が先行した。しかし、昨シーズンに引き続き、選手の故障が勝敗に直結してしまっている。
ここまでの名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
シーズン序盤は惜しい敗戦も散見されて大きな連勝はなかったが、年明けから今シーズン最長の6連勝を記録。中断期間前に千葉ジェッツに連敗するまで一度も連敗がなくアジャストする力を見せていた。高いフィールドゴール成功率を誇った上で、オフェンスリバウンドも回収できる盤石のオフェンスを展開している。ペースも早くファストブレイクも積極的に出してくる高速バスケを齋藤拓実と伊藤達哉の両ガードがしっかり牽引し、コティ・クラークとスコット・エサトンは攻守に渡り安定感抜群で大崩れしない印象だ。レイ・パークスジュニアもシューターからプレーメーカーとしてチームになくてはならない存在になっている。
今後の対戦
日程 | ホーム/アウェー | 対戦チーム |
3月8日 | ホーム | 京都ハンナリーズ |
3月15日 | アウェー | 琉球ゴールデンキングス |
3月18日 | ホーム | 大阪エヴェッサ |
3月19日 | ホーム | 大阪エヴェッサ |
3月22日 | ホーム | 広島ドラゴンフライズ |
3月25日 | ホーム | ファイティングイーグルス名古屋 |
3月26日 | ホーム | ファイティングイーグルス名古屋 |
4月1日 | アウェー | 秋田ノーザンハピネッツ |
4月2日 | アウェー | 秋田ノーザンハピネッツ |
4月5日 | ホーム | 三遠ネオフェニックス |
4月8日 | アウェー | 大阪エヴェッサ |
4月9日 | アウェー | 大阪エヴェッサ |
4月12日 | アウェー | 滋賀レイクス |
4月15日 | ホーム | 広島ドラゴンフライズ |
4月16日 | ホーム | 広島ドラゴンフライズ |
4月19日 | ホーム | 島根スサノオマジック |
4月22日 | アウェー | ファイティングイーグルス名古屋 |
4月23日 | アウェー | ファイティングイーグルス名古屋 |
4月29日 | ホーム | 京都ハンナリーズ |
4月30日 | ホーム | 京都ハンナリーズ |
5月6日 | アウェー | アルバルク東京 |
5月7日 | アウェー | アルバルク東京 |
同地区上位チームとの対戦は島根と1試合、琉球と1試合、広島と3試合あり、最終節にA東京との試合が残されているのは興味深い。直接対決でゲーム差を縮めるチャンスは多くないため、取りこぼしなく戦えるかが鍵となる。まずはホーム戦が続く3月でしっかり波に乗りたいところだ。
展望
ヘルニアでインジュアリーリスト登録となっていたモリス・ンドゥールの穴を埋めるため、NBAで66試合出場経験があり直近はオーストラリアリーグで平均16.6得点9.6リバウンドを挙げているアラン・ウィリアムズと契約した。身体の強さがありディフェンスでもハッスルできるインサイド特化型の選手のため、クラーク、エサトンとの相性は良さそうだ。この中断期間の代表活動で大活躍していた須田侑太郎のブレイクにも期待が高まる。昨シーズンは終盤に欠場者が相次ぎ失速した。今シーズンは二の舞とならないように、いかに健康的にシーズンを駆け抜けられるかが鍵となってくるだろう。そのためにもチーム全体で戦っていくことが最後まで求められる。
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