プレビュー

中断前に3連勝したSR渋谷はホームに富山を迎える

Bリーグ

レバンガ北海道(9勝29敗/東8位)vs茨城ロボッツ(14勝24敗/東6位)
北海道は、前節の宇都宮ブレックス戦を快勝し、良い流れで中断期間を迎えた。アレックス・マーフィーが契約満了となり、新外国籍選手のサムソン・フローリングが加入。強豪国のオーストラリア代表にも選出される実力者が、残りの試合でどれだけ勝利に貢献できるか注目される。今シーズンは3ポイントシュートやファストブレイクでリズムをつかむことが多いため、茨城相手にも序盤から速いペースで攻撃回数を増やしてオフェンスを組み立てていきたい。

シーズンが進むにつれて、チームの完成度が上がっている茨城。前回の対戦ではホームで北海道に敗れているだけに、しっかりと借りを返したいところ。今シーズンの課題であるリバウンドとインサイドのディフェンスが、今節も鍵を握るだろう。特に、ショーン・ロングとフローリングを自由にプレーさせないように、ゴール下を固めた守備を仕掛けて、リズムを狂わせたいところだ。また、昨シーズンまで北海道に所属していた山口颯斗が初の北海きたえーる凱旋となるため、奮起が期待される。

仙台89ERS(12勝26敗/東7位)vsアルバルク東京(30勝8敗/東2位)
仙台は緊急補強したベイリー・スティールが契約満了となり、ラショーン・トーマスの復帰が見込まれる。今シーズンはオフェンスが停滞する時間帯があり苦しんでいるが、今節はA東京の強固なディフェンスをどれだけ上回れるかチャレンジングな試合となる。オフェンスでは不用意なターンオーバーを減らし、ボールを動かしてワイドオープンをしっかりと作っていきたい。そして、先発ガードの青木保憲を筆頭に、強度の高いディフェンスを前線から仕掛けていきたい。

中断期間前の島根スサノオマジック戦で2連敗を喫し、連勝が10でストップしたA東京。この中断期間で気持ちを切り替えて、再び東地区首位に向けてギアを上げたい。ジャスティン・コブスの早期復帰が見込まれるが、欠場者が多くとも勝利を積み重ねてきたチーム層の厚さは確固たるものとなっている。仙台に対しては、強みであるインサイドからアドバンテージを取り、オフェンスリバウンドからセカンドチャンスポイントを獲得できれば、試合を優位に進められるだろう。

秋田ノーザンハピネッツ(21勝17敗/東4位)vs群馬クレインサンダーズ(21勝15敗/東3位)
オールスターウィークエンド以降、7勝2敗と大きく勝ち越している秋田。この9試合はチームディフェンスが機能して、勝利した試合はすべて80失点以内に抑えている。特に、ターンオーバーを誘発する激しいディフェンスが功を奏しており、相手のポゼッションを減らすことに成功している。今節は、群馬の速い展開をトランジションディフェンスで阻止することができるかがポイントになるだろう。オフェンス面では、高確率の3ポイントシュートを軸に得点を重ねたい。

群馬は、中断期間前に広島ドラゴンフライズから1勝を挙げており、終盤戦に向けて機運が高まっている。リーグ屈指のハイペースに加えて、フリースローやペイント内で着実に得点を積み上げていくオフェンス力で、秋田のディフェンスを攻略できるかがポイントとなる。まずは、アドバンテージが取れるトレイ・ジョーンズを起点に得点を狙いたい。秋田と同様に、群馬もターンオーバーを奪うディフェンスから流れを引き寄せているため、いかにその強度を40分間保てるかに注目だ。

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千葉ジェッツ(34勝4敗/東1位)vs宇都宮ブレックス(20勝18敗/東5位)
盤石の強さでリーグ歴代最長記録の20連勝に並んだ千葉J。今節は、その記録を更新するか注目の一戦となる。ただし、ギャビン・エドワーズがケガで長期離脱する手痛いニュースがバイウィーク中に伝えられた。スモールラインナップでも良い時間帯が作れていただけに大きな心配はないが、少なからず選手の起用法に影響はあるだろう。宇都宮もトランジションオフェンスを仕掛けてくるため、千葉Jとしては堅いディフェンスと、どこからでも得点できるオフェンスで迎撃したいところ。

宇都宮は、中断期間中に天皇杯セミファイナルと『EASL チャンピオンズウィーク』に出場。さらに、エースの比江島慎は代表活動にも参加したため、コンディション面が懸念材料に。オールスターウィークエンド明けから、スペーシングやトランジションなどの新たな試みが功を奏して、7勝2敗と大きく勝ち越している。『EASL チャンピオンズウィーク』では、グラント・ジェレットがうまくシステムに組み込まれた印象。比江島もスペースをうまく使ったプレーで得点を量産していたため、今節の仕上がりは非常に楽しみである。

サンロッカーズ渋谷(16勝20敗/中4位)vs富山グラウジーズ(7勝31敗/中7位)
ヘッドコーチ交代後から黒星が先行したSR渋谷だったが、3連勝で中断期間に突入し、復調の兆しが見えている。今シーズンは序盤からオフェンス偏重なチームだったが、終盤に向けてディフェンスの強度が上がることに期待したい。ジェームズ・マイケル・マカドゥとライアン・ケリーが欠場する試合も散見されるため、彼らのコンディション状況がチームの戦績に大きく関わってくるだろう。まずは勝率5割復帰を目指して、目の前の試合を勝つことにフォーカスしていきたい。

ブライス・ジョンソンの離脱もあり、編成の再考を余儀なくされた富山は、ガードのコーディ・デンプスを契約解除し、香川ファイブアローズから期限付移籍でオールラウンダーのマイルズ・ヘソンを獲得した。スコアリング能力の高いヘソンに期待がかかるが、B1では未知数なため第1戦のパフォーマンスに注目が集まる。もちろんヘソン一人の加入でチーム状況が大きく好転するわけではないので、日本人選手の活躍には期待したいところ。ジョシュア・スミスの復帰も見込まれるため、連敗をストップし、いち早く降格圏までのゲーム差を広げていきたい。

川崎ブレイブサンダース(23勝15敗/中1位)vs新潟アルビレックスBB(5勝33敗/中8位)
ここまで昨シーズン並みに勝率が上がらず、不本意なシーズンを過ごしている川崎だが、チャンピオンシップに向けてここからが本番といったところだろう。ピークを終盤に持っていくためにも、若い選手をより起用してチーム全体のステップアップを図っていきたい。新潟は下位に沈んでいるとはいえ、外国籍選手が強力で上位チームにも善戦する試合も多いため気を抜くことはできない。今シーズンの川崎は水曜ゲームを負けなしでここまできているため、不敗神話の継続に注目が集まる。

未だ降格圏内の新潟だが、インジュアリーリストから抹消したロスコ・アレンが約3カ月半ぶりにコートに帰ってくると予想される。アレンとコフィ・コーバーンがともに出場した試合がないため、両選手のケミストリーは非常に楽しみである。さらに、韓国人ガードのパク・ジェヒョンもデビューとなることから明るい話題も多い。川崎は相手にタフな3ポイントシュートを打たせてリバウンドを回収するチームであるため、今節は素早いボールムーブからオープンシュートを狙っていきたい。