爆発的なオフェンス力に加えて強固なディフェンスで勝ち続ける千葉ジェッツ

千葉ジェッツ(34勝4敗/勝率.895/東1位)
オフシーズンにヘッドコーチ交代でリーグに衝撃を与えた千葉Jは、ここまでリーグ最高勝率を誇る快進撃を続けている。ルーキーの二上耀と大倉颯太が相次いで長期離脱を余儀なくされる不運に見舞われたものの、攻守に渡り誰が出てきても強度が落ちない層の厚さで盤石な強さを見せている。

ここまでの千葉ジェッツ
開幕月の10月にアルバルク東京とサンロッカーズ渋谷に1敗。11月19日に広島ドラゴンフライズに、12月11日に島根スサノオマジックにそれぞれ1敗を喫したのみで、歴代リーグ最長連勝記録(タイ)となる20連勝を現在も継続中。昨シーズンも高かったオフェンス力に加えて、ディフェンス面での改革が功を奏して勝ち星を得ている。佐藤卓磨や原修太など、外国籍選手とのマッチアップでもアドバンテージを与えない強力なディフェンダーの存在により、スイッチを多用しても簡単にズレを作らせない組織的なディフェンスが強さの一因に。さらに、特定の選手に得点が偏ることなく、どこからでも誰でも得点できるオフェンス力で相手をねじ伏せている。

今後の対戦

日程ホーム/アウェー対戦チーム
3月8日ホーム宇都宮ブレックス
3月15日ホームレバンガ北海道
3月18日アウェー京都ハンナリーズ
3月19日アウェー京都ハンナリーズ
3月22日ホーム仙台89ERS
3月25日アウェー新潟アルビレックスBB
3月26日アウェー新潟アルビレックスBB
4月1日ホーム琉球ゴールデンキングス
4月2日ホーム琉球ゴールデンキングス
4月5日ホーム群馬クレインサンダーズ
4月8日アウェー仙台89ERS
4月9日アウェー仙台89ERS
4月12日ホーム秋田ノーザンハピネッツ
4月15日ホームレバンガ北海道
4月16日ホームレバンガ北海道
4月19日アウェー茨城ロボッツ
4月22日アウェー群馬クレインサンダーズ
4月23日アウェー群馬クレインサンダーズ
4月29日ホームアルバルク東京
4月30日ホームアルバルク東京
5月6日アウェー宇都宮ブレックス
5月7日アウェー宇都宮ブレックス

現状の順位でチャンピオンシップ出場圏内のチームとの残り対戦は、A東京と琉球と合計4試合のみ。また、琉球とは3月12日に行われる天皇杯ファイナルで対戦するため、チャンピオンシップを見据えた戦いとなるだろう。同地区対戦が多くなるため、いかに取りこぼしなく勝利を重ねていけるかがポイントとなる。残り試合を3敗以内で終えれば、昨シーズンに琉球が記録したレギュラーシーズン最高勝率である.875を超えることができる。

展望
チーム全体として選手全員がそれぞれの役割をしっかりと遂行しており、隙がない印象がある。特に日本でのプレーが2年目となるジョン・ムーニー、クリストファー・スミスが昨シーズンよりもそれぞれの持ち味を発揮している。盤石に見える千葉Jだが、天皇杯セミファイナルでギャビン・エドワーズが負傷し戦線離脱を余儀なくされた。全治6週から8週と、レギュラーシーズンでの復帰は難しそうではあるが、残りの選手でチーム力を高めるチャンスととらえることもできる。特に、4月に戦線復帰が見込まれるラシード・ファラーズや日本人ビッグマンの荒尾岳の奮闘に期待したいところ。今シーズンから指揮を執るジョン・パトリックヘッドコーチのシステムも浸透してきているため、チャンピオンシップに向けてどれだけ精度を上げていけるか注目だ。

ディフェンスとリバウンドで手堅く勝利を手繰り寄せるアルバルク東京

アルバルク東京(30勝8敗/勝率.789/東2位)
5シーズンに渡るルカ・パヴィチェヴィッチ体制と決別し、リトアニア人ヘッドコーチのデイニアス・アドマイティスを指揮官に据えたA東京。選手の大部分が残留する継続路線となったが、チームの中心を担う田中大貴とジャスティン・コブスの長期離脱に見舞われた。金沢武士団からイホール・ボヤルキムを短期契約で緊急補強した他、安藤周人や小酒部泰暉の成長にも助けられて東地区上位に位置している。

ここまでのアルバルク東京
シーズン開幕から第3節までは1勝1敗が続いたものの、第4節以降は勝ち星が先行して12月は負けなしの11連勝。元旦の琉球戦に敗れたが、その後は再び連勝街道を進み10連勝を達成した。中断期間前の島根戦で今シーズン初の連敗を喫したものの、欠場者が相次ぐ苦しいチーム状況を考えると十分に善戦していると言える。特にホームでは無類の強さを発揮しており、第5節以降は負けなしの16連勝中。好調の原動力は鉄壁のディフェンスで、ここまで38試合中80失点以上はわずか6試合のみ。昨シーズンまでの積み上げをベースに、引き出しの多いアドマイティスヘッドコーチの多彩な戦術がチームにハマって上位をキープしている。

今後の対戦

日程ホーム/アウェー対戦チーム
3月8日アウェー仙台89ERS
3月15日ホーム秋田ノーザンハピネッツ
3月18日アウェーサンロッカーズ渋谷
3月19日アウェーサンロッカーズ渋谷
3月22日ホーム茨城ロボッツ
3月25日ホームレバンガ北海道
3月26日ホームレバンガ北海道
4月1日アウェーシーホース三河
4月2日アウェーシーホース三河
4月5日ホーム宇都宮ブレックス
4月8日アウェー秋田ノーザンハピネッツ
4月9日アウェー秋田ノーザンハピネッツ
4月12日アウェーレバンガ北海道
4月15日ホームファイティングイーグルス名古屋
4月16日ホームファイティングイーグルス名古屋
4月19日ホーム群馬クレインサンダーズ
4月22日アウェー仙台89ERS
4月23日アウェー仙台89ERS
4月29日アウェー千葉ジェッツ
4月30日アウェー千葉ジェッツ
5月6日ホーム名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
5月7日ホーム名古屋ダイヤモンドドルフィンズ

現状の順位でチャンピオンシップ出場圏内のチームとの対戦は、シーズン終盤の千葉Jと名古屋Dと2戦ずつ。簡単に勝てる試合は一つもないが、勝率5割以下のチームとの対戦も多いため、いかに取りこぼしなく終盤に向けてチームを仕上げていけるかがポイントだ。この先は、ホーム戦よりアウェー戦の方が多く、北海道や東北でのゲームも6試合組まれているため、ロードマネジメントも重要となる。

展望
オフェンス面では多少フィールドゴール成功率が高くなくとも、それを帳消しにできるオフェンスリバウンド力を持ち、ビッグマンの長期離脱がなければ、今後もセカンドチャンスで得点を積み重ねることができるだろう。さらに、リーグ最少のターンオーバー数で堅実なバスケットを展開している。ディフェンス面も盤石で、ピック&ロールに対してのショーディフェンスや相手をシャットアウトするゴール下の堅い守りで、終盤戦も相手のフィールドゴール成功率を下げていきたい。この後、コブスの早期復帰が見込まれるため、攻守ともにより安定感の増したバスケを展開することが予想される。田中の復帰時期は未定なため、同ポジションの安藤と小酒部にかかる期待は大きい。特に安藤は、日本代表落選の悔しさをリーグ戦にぶつけての大活躍を期待したい。

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