第18節の再戦が多い今節、敗者は前回の課題を克服して勝利をつかみ取れるか
信州ブレイブウォリアーズ(18勝18敗/中3位)vsサンロッカーズ渋谷(14勝20敗/中5位)
1月18日の対戦は91-71で信州が勝利したが、SR渋谷も前節に復調を見せただけに注目のカードだ。信州は名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、川崎ブレイブサンダースとの対戦をそれぞれ1勝1敗で乗り切り、強豪と呼ばれるチームと同等以上に渡り合える力を証明した。今節の鍵を握るのは、SR渋谷の中心選手であるベンドラメ礼生へのディフェンスだろう。またSR渋谷はフリースローのアテンプトが多いチームなので、インサイドのディフェンスもポイントとなる。CS圏内まで3ゲーム差という状況も鑑みて、ホームで連勝を飾って中断期間を迎えたい。
苦しい戦いが続いているSR渋谷は、西地区上位の広島ドラゴンフライズと対戦した前節の第2戦に勝利。攻守ともに歯車が噛み合ったプレーを展開したこの試合は、本来のSR渋谷のスタイルを取り戻すきっかけとなっただろう。1月28日に負傷したジェームズ・マイケル・マカドゥのコンディションは不明だが、ディフェンスから流れをつかみ、ファストブレイクを仕掛けていきたい。前述の試合で17得点を挙げた関野剛平ら日本人選手の得点にも期待だ。
三遠ネオフェニックス(16勝20敗/中4位)vs琉球ゴールデンキングス(27勝9敗/西3位)
三遠の今節のポイントはオフェンスになってきそうだ。前節の滋賀レイクス戦は、2試合とも3ポイントシュート成功率が4割を超えたが、リーグトップクラスの守備を誇る琉球に対して、どこまで成功率を上げられるかに注目だ。第2戦で3ポイントシュートを11本中8本成功させ、キャリアハイの29得点を叩き出した細川一輝への期待は一層高まる。ピック&ロールから琉球のインサイドを攻め立てればと、三遠のペースとなる。ハンドラーとスクリーナーの働きも鍵となるだろう。
オールスターウィークエンド以降の試合で勝率を上げている琉球。前節の富山グラウジーズ戦は、セカンドユニットが先発選手から引き継いだ良い流れを継続した。今節も同様のスムーズな連携がポイントとなりそうだ。特に、短い出場時間ながら、前節の両日で2桁得点を挙げたコー・フリッピンの攻守に渡る活躍に期待したい。三遠は、ディフェンスリバウンドの獲得率が高くないので、琉球が得意とするオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスを積極的に狙っていきたい。
ファイティングイーグルス名古屋(18勝18敗/西5位)vs横浜ビー・コルセアーズ(21勝15敗/中2位)
まさかの7連敗で勝率を5割まで落としてしまったFE名古屋。オールスターウィークエンド後、勝ち星に恵まれていないため、ホームで勝利して中断期間を迎えたいところ。この連敗中は、アンドリュー・ランダルの欠場も響き、最多得点が72点とオフェンスに苦しんでいる。横浜BCは、チームディフェンスで相手のフィールドゴール成功率を下げてくるため、早い段階で突破口を見つけたい。石川海斗や中村浩陸、笹山貴哉らガード陣の3ポイントシュートの成功率が上がってくれば、勝利は見えてくるだろう。
直近のホーム4連戦を1勝3敗と負け越して地区2位に後退した横浜BCは、ここから巻き返しを図りたい。前節の千葉J戦では、2試合とも第1クォーターから30失点以上を喫した。この反省を生かし、今節は序盤からディフェンスを徹底し、リズムをつかみたいところ。キング開の長期離脱が発表されたため、赤穂雷太や松崎裕樹、須藤昂矢らウイング陣の奮闘に期待したい。FE名古屋は、ディフェンスリバウンドの獲得率が低く、ペイント内での失点割合が高いため、インサイドを支配できるかどうかもポイントとなる。
京都ハンナリーズ(14勝22敗/西7位)vs大阪エヴェッサ(17勝19敗/西6位)
1月18日の対戦では、87-77で京都が勝利。ここ最近の京都は、終盤に突き放されて敗れている試合が多いため、後半の踏ん張りが重要となる。オールスターウィークエンド以降に勝利した試合は、いずれも相手より3ポイントシュート成功率が高いため、今節も3ポイントシュートが勝敗の鍵を握るだろう。今節はエースガードの久保田義章が負傷のため戦線離脱。水野幹太と小西聖也がジェロード・ユトフとマシュー・ライトが気持ち良くシュートを打てるオフェンスをクリエイトできるかに注目だ
勝率5割台をキープしていた大阪は、前節のアルバルク東京戦での連敗で、再び黒星が先行中。今節連敗すると京都とのゲーム差が1まで縮まってしまうため、絶対に落とせない試合だ。京都には長身のバックコートプレーヤーがいないので、オフェンスは彼らに対して大きなアドバンテージを持つニュービルを中心に組み立てたい。A東京には封じられたものの、チームが持ち味とするトランジションオフェンスで速い展開を作れるか。昨シーズン京都に所属していた鈴木達也の活躍にも期待したい。
茨城ロボッツ(12勝24敗/東6位)vs新潟アルビレックスBB(5勝31敗/中8位)
福澤晃平が2試合連続で16得点をマークするなど、日本人選手の活躍も目立った前節の茨城。勝利した第2戦では、速い展開を作り出してポゼッション数を増やせていたので、今節も同じような展開を作り、ハイスコアリングゲームに持ち込みたいところ。新潟はファストブレイクでの失点割合が高いチームのため、激しいディフェンスからリズム良く攻めることは、勝利の大きな鍵だろう。無論、新潟の強力な外国籍選手へのケアは必須。全員でインサイドを守り切ることが求められる。
新潟は前節の宇都宮ブレックス戦に大敗。替えの効かない大黒柱のコフィ・コーバーンと日本人の得点源である杉本天昇の欠場が響いた。そのような状況下でも、フランチャイズプレーヤーの池田雄一が、両試合を通して3ポイントシュートを8本中5本成功させるなど気を吐いたのはチームの好材料だろう。今節もコーバーンと杉本の出場は不透明だが、アテンプト数の多い3ポイントシュートを自信を持って打ち抜くことが勝利への鍵となる。シーズン後半戦に入って、戦い方が見えているだけに、いかに全員でそれを遂行できるかに注目だ。
千葉ジェッツ(32勝4敗/東1位)vs名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(27勝9敗/西4位)
リーグ首位の勝率を誇り、18連勝中の千葉J。今節を連勝できれば、昨シーズン琉球が樹立したリーグ最長連勝記録に並ぶため、注目度の高いカードだ。前節の横浜BC戦は、貫禄の勝負強さを見せて連勝。リーグ屈指のディフェンスリバウンド獲得率を誇る横浜BCを相手に、第2戦では24本ものオフェンスリバウンドを奪ってセカンドチャンスに繋げた。多少フィールドゴール成功率が低くても、それを帳消しにできる千葉Jのリバウンド力は、ディフェンスリバウンド獲得率の低さが泣きどころと言える名古屋Dに対しても武器となるだろう。
名古屋Dは欠場者が続出する苦しい状況ながらも、オールスターウィークエンド以降は6勝1敗と好調。前節の仙台89ERS戦は、須田侑太郎と中東泰斗がシーズン平均以上となる2桁得点を記録するなど、日本人選手が活躍した。さらに、スコット・エサトンがキャリアハイの27得点。内外からバランス良く得点することができていた。強敵の千葉Jを相手に、フルメンバーでぶつかれないのは複雑だろうが、全員で戦う姿を見せてほしい。
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