昨シーズンはデュラントの欠場期間中に失速、二の舞を避けられるか
右膝を負傷したネッツのケビン・デュラントが約1カ月の欠場見込みだと、『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー氏が報じている。
現地8日のヒート戦の第3クォーター残り1分5秒、ジミー・バトラーがアタックを仕掛けるもベン・シモンズにブロックされてバランスを崩すと、近くにいたデュラントの膝に体重が乗る形となって倒れた。巻き込まれる形で一緒に倒れた後、右膝を抱える仕草を見せながらプレーを続行したデュラントだったが、すぐにベンチへと下がった。
昨シーズンの1月、デュラントは今回と同じ左膝を痛め6週間にわたって欠場したが、ウォジナロウスキー氏によるとネッツ内部では欠場は4週間以上かからないと、昨年の故障よりも短い期間で復帰できることに自信を持っているという。これから2週間以内に再びMRI検査を行って回復具合を見ていく予定だ。
1年前のネッツはデュラントの欠場中、11連敗を含む5勝17敗と大きく失速した。デュラントの離脱前は27勝15敗だったが、復帰したタイミングで貯金がなくなっていた。そして現在、ネッツは27勝13敗と図らずも1年前とほぼ同じ状況となっている。
今シーズンのネッツは1勝5敗とスタートで出遅れ、さらにカイリー・アービングもオフコートでの問題で離脱した。しかし、デュラントを軸にニコラス・クラクストン、ロイス・オニール、渡邊雄太といったロールプレーヤーの奮闘によって立て直し、東カンファレンス2位にまで浮上した。デュラントが不在の間もこの良い流れをキープできるのか、ここから1カ月はネッツにとって大きな正念場を迎える。
ここまでデュラントは39試合に出場し、平均29.7得点、6.7リバウンド、5.3アシストを記録。さらにフィールドゴール成功率は自己ベストの55.9%と大車輪の活躍ぶりだった。当たり前だが、デュラントの穴を埋めるには個々の選手のステップアップが不可欠だ。アービングが攻撃の要を担う中、ここまで平均7.7得点とキャリア平均(15.1)の約半分に留まっているシモンズ、約2年間に及ぶ長期離脱から12月に復帰し実戦経験を積み重ねているTJ・ウォーレンらがより得点に絡んでいくことが必要となる。また、渡邊雄太も得意の3ポイントシュートをより積極的に放っていくことが期待される。