A東京指揮官「ディフェンスから良い流れでオフェンスができている時間が多かった」
1月7日、アルバルク東京と川崎ブレイブサンダースが対戦した。前半は川崎のゾーンディフェンスを攻略したA東京がリードするが、川崎もこの日3ブロックを記録したジョーダン・ヒースを筆頭にディフェンスを修正したことで流れを引き寄せて第4クォーター序盤に逆転。しかし、今度はA東京がディフェンスを修正し、タフショットを打たせる堅守と堅実なリバウンドでリードを取り戻し、75-64でクラブ最多に迫る9068人もの観客の前で勝利を収めた。
A東京は川崎の2-3ゾーンに対し、ライアン・ロシターらを起点としたボールムーブでオフェンスを展開する。ビッグマンがハイポスト付近でポジションを取ると、ディフェンスが寄らない時はそのままフローターを放ち、逆にディフェンスが収縮するとアウトサイドに広がったバックコート陣にボールを供給し、こうしてパスを受けた安藤周人が2本の3ポイントシュートを沈めて先行する。ディフェンスでは、川崎のピック&ロールに対して粘り強くついていく。ビッグマンのダイブに対応できずインサイドからの失点が続く時間もあったが、的確にゾーンアタックを繰り返したA東京が19-16とリードして第1クォーターを終えた。
第2クォーターになると、途中出場のアレックス・カークがゴール下で身体を張ってボールを受け、連続でスコアに成功する。この後、川崎がマンツーマンに戻したことでA東京のオフェンスが停滞。ディフェンスでは連続失点を喫して残り5分に1ポゼッション差まで追いつかれるも、安藤が自身のスティールからワンマン速攻でダンクを決めて流れを断ち切る。クォーター終盤には、小酒部泰暉、カーク、ロシターの3選手が絡んだパス回しからの得点で川崎のディフェンスを攻略し、リードを10点に広げて試合を折り返した。
第3クォーター、川崎は第2クォーター終盤から続けてゾーンを展開。「どこでやられて何を我慢して何をやらせてはいけないか話し合って後半に入ることができた」と佐藤賢次ヘッドコーチが話すように、前半以上にディフェンスの狙いどころを定めたことでディフェンスリバウンドを確実に取り、素早いトランジションからイージースコアに成功する。残り3分にはゴール下で存在感を見せていたヒースが豪快なブロックでA東京のシュートを止めると、オフェンスではピック&ロールからダンクを決めて残り2分弱に4点差まで追いつく。第4クォーターに入っても堅守から生み出した勢いは止まらず、藤井祐眞がマークにつかれながらも3ポイントシュートを沈めて開始1分に1点差に迫ると、ディフェンスリバウンドを取ったマイケル・ヤングジュニアがそのままファストブレイクに成功して第1クォーターぶりにリードする。
逆転を許したA東京は、ジャスティン・コブスがセカンドチャンスから3ポイントシュートを決めて立て直すと、ディフェンスではデイニアス・アドマイティスヘッドコーチが「ディフェンスリバウンドを5人全員で頑張ろう」と選手たちに伝えた通り、堅守からタフショットを打たせて相手のセカンドチャンスを許さない。第3クォーターに苦しんだゾーンに対しては、コブスのドライブからのキックアウトで打開すると、残り3分にはザック・バランスキーがこの日2本目の3ポイントシュートを決めてリードを5点に。その後は、ロシターが得た6本のフリースローをすべて沈めて確実に得点を伸ばし、11点差で勝利をつかんだ。
中地区の上位に位置する川崎に粘り勝ちを収めたA東京のアドマイティスヘッドコーチは次のように試合を振り返る。「ディフェンスから良い流れでオフェンスができている時間が多かったです。第3クォーターにリバウンドとセカンドチャンスポイントを許してしまったのは反省点。明日はここを絶対に許さないでもっともっと良い形でゲームを作っていきたいと思います」
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