写真=B.LEAGUE

折茂の3ポイントシュートが悪い流れを断ち切る

5勝16敗で東地区最下位に沈むレバンガ北海道と、12勝9敗で西地区2位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズが対戦した。

日本代表候補に選出されている名古屋の中東泰斗と張本天傑の3ポイントシュートで試合開始早々からビハインドを背負った北海道だが、すぐにディフェンスから立て直して反撃を開始。前節の川崎ブレイブサンダース戦から復帰した西川貴之が1on1から連続で3ポイントシュートを沈め、折茂武彦がキャッチ&シュートを成功させ逆転する。

前半までは互いのディフェンスが目立つロースコアゲームとなったが、第3クォーターに入ると打ち合いに。この展開を得意とする名古屋Dはジェロウム・ティルマンが強気の3ポイントシュートを2本沈め、得点源のジャスティン・バーレルがディフェンスをかいくぐりタフショットを決めて点差を縮めた。

そんな悪い流れを断ち切ったのは大ベテランの折茂だった。オフボールスクリーン(ボールを持っていない時のスクリーン)を使ってマークを外し、3ポイントシュートを含む4本のシュートをすべて沈め、追い上げようとする名古屋Dを突き放す。53-47と北海道がリードを保って最終クォーターへ突入した。

我慢するとことは我慢し、攻めるところは攻める

第4クォーターは再び重い展開となり、一進一退の攻防が続く。残り2分15秒、名古屋のティルマンの3ポイントシュートが決まり61-60で北海道のリードはわずか1点に。それでも残り1分17秒、多嶋朝飛がオフェンスファウルギリギリの強気なパワープレーでゴールをねじ込みリードを3点に広げると、激しいディフェンスで名古屋Dのタフショットと早打ちを誘い、失点せずに時計を進めていく。

チームオフェンスを遂行する北海道はピック&ロールでジャマール・ソープが得点し、直後のポゼッションでも速攻からミラーがダンクを見舞って勝負を決めた。

北海道は西川と折茂がそれぞれチームトップの15得点を記録した。西川は「ケガでチームを離れていた時、ご心配とご迷惑をおかけしていたので、戻ってきたからには勝利で恩返しをしたいという思いが強かったです」とファンの前で語った。

北海道の水野宏太ヘッドコーチは60点に抑えたディフェンスを勝因に挙げた。「ボールにずっとプレッシャーをかけ続けられなかった部分を練習してそれを修正できた」

これまでの北海道はアグレッシブなディフェンスを体現するもファウルが多く、ファウルトラブルやフリースローからの失点で自らの首を絞める場面が見られた。だが、今日の試合ではファウルを我慢し、タイトなディフェンスを継続できていた。

これで北海道は連敗を4で止めたが、折茂に言わせればそれ以外の収穫も大きいようだ。「選手全員が、我慢するとことは我慢し、攻めるところは攻める展開ができたことは、自分たちが目指すバスケットに近づけたと思います。内容のあるゲームだったからこそ今日の勝利は今後につながると思っています」

北海道と名古屋Dの第2戦は明日15時から、同じく北海きたえーるにて行われる。