際立った個での打開、轟と崎濱、城戸賢心の3人で63得点
ウインターカップ男子準決勝で福岡第一と中部大学第一が対戦した。
互いに留学生プレーヤーが違いを作れず、序盤は全くの互角の展開に。それでも、じわじわとディフェンスでプレッシャーをかけて9本ものターンオーバーを誘発し、城戸賢心のブザービーターで締めた福岡第一がわずかに18-15とリードした。
第2クォーターに入ると、フィジカルの勝負に持ち込んだ中部第一がペースをつかむ。身長のミスマッチを突きインサイドを攻め立てた小澤飛悠は、カバーが来たタイミングでトゥレ・サリウのバスケット・カウントをアシストし、直後には自らもポストプレーからバスケット・カウントを獲得した。
インサイドの攻防で後手を踏み、最大で6点のビハインドを背負った福岡第一だったが、ディフェンスのギアを上げてボールマンへのプッシャーを強め、連続でターンオーバーを誘発。ディフェンスからリズムを取り戻し、32-32の同点で試合を折り返した。
後半開始2分、轟琉維が個人2つ目のファウルをコールされベンチへと退いたが、代わりに入った崎濱秀斗が個で打開して違いを生む。個人技から5連続得点を挙げて流れを引き寄せると、城戸もスティールからバスケット・カウントを誘発し9点のリードを奪った。その後、坂本に2本の3ポイントシュートを許して1ポゼッション差まで迫られたが、オフェンスリバウンドを確実にセカンドチャンスポイントに繋げたことでリズムを取り戻すと、速攻からムスタファ・ンバアイのダンクも生まれ、崎濱のフローターで締める10-0のランで一気に突き放した。
12点を追いかける中部第一はディフェンスをゾーンにするもオフェンスリバウンドからバスケット・カウントを許し、ミドルシュートを決められるなど機能しない。オフェンスではこの日6ブロックのムスタファの高さが気になりインサイドで得点できず外一辺倒になってしまった。
こうして、安定したディフェンスを軸に轟と崎濱、城戸賢心の3人で63得点を奪った福岡第一が76-64で勝利し、決勝の舞台へ駒を進めた。