スティーブン・サイラス

「戻ってこられて本当に良かった。私はこのチームが大好きなんだ」

父、ポール・サイラスの死去を受けて前回のバックス戦を欠場したロケッツの指揮官スティーブン・サイラスが、サンズ戦で復帰。そして、前半を35失点に抑える堅守で主導権を握り111-97で勝利を収めた。

ロケッツはサンズのフィールドゴールを103本中33本成功の成功率32%に抑え込んだように、97-92で競り勝ったバックス戦に続いて堅守が光っている。本日の勝利で今シーズン9勝目(18敗)のロケッツだが、12月以降は4勝2敗と徐々に調子を上げている。

スティーブンの父ポールは主に2000年代前半のホーネッツなどで指揮を執り、レギュラーシーズン通算387勝(488敗)を挙げ、プレーオフにも4度出場した実績の持ち主だ。79歳で逝去した父について、スティーブンはこのように語っている。「父さんの息子であることをとても誇りに思う。私の姿に父を見る人がいることを誇りに思うし、これからもそれは続いてほしい。自分の(死去する)時がきたら、ここ数日に渡って父について言われていたのと同じことを自分にも言ってもらいたい。そうなることを願っている」

そしてスティーブンは、1試合のみの欠場でチームに復帰した理由にチーム愛を挙げた。「戻ってこられて本当に良かった。私はこのメンバー、このチームが大好きなんだ。試合が終わってほしくない感じもあった。何故なら、試合が終わると現実の生活が再び始まるからね」

試合終了後、スティーブンはサンズの指揮官モンティ・ウィリアムズと抱擁して会話を交わした。そして、スティーブンはウィリアムズの励ましへの感謝を明かした。「みんな知っているように、彼はこの世界で最も素晴らしい人格者の1人だ。彼はたくさんの経験を乗り越えてきた。素晴らしいコミュニケーション能力の持ち主で、今夜は私が必要としていて抱擁という方法でコミュニケーションを取ってくれた。」

今シーズンがヘッドコーチ3年目のスティーブンは、過去2シーズン続けてリーグ下位に終わるなど偉大な父のような結果を残せていない。少しでも父に近づくためにも、今の勢いをキープして、まずは勝率5割を目指したいところだ。