ジャ・モラント

「リーダーとして、僕がやらなきゃいけないと思っていた」

グリズリーズは開幕戦でニックスとの延長にもつれる接戦を制し、続く敵地でのロケッツ戦でも後半に調子を上げる逆転勝利で、2連勝を飾っている。このロケッツ戦で、ジャ・モラントは49得点を奪う好パフォーマンスを見せた。

ロケッツ守備陣はドライブで抜かれるのを恐れ、前から当たらず引いて対応したが、モラントは決して得意ではないはずの3ポイントシュートを次々と決めた(6本中5本成功)。こうして相手ディフェンスが前に出ると、今度はスティーブン・アダムスとのピック&ロールから一瞬でトップスピードに乗るドライブが威力を発揮し始める。ロケッツ守備陣は常に後手に回り、モラントを止められなかった。

それでも前半は点を取り合う展開となり、モラントに負けない勢いでシュートを決め続けるジェイレン・グリーンの活躍でロケッツがリードしていた。それでも第3クォーター、グリーンが9得点と失速した一方でモラントは19得点を挙げてチームを逆転に導くと、そのまま押し切った。

ジャレン・ジャクソンJr.はケガで出遅れており、デズモンド・ベインはこの試合でフィールドゴール16本中3本成功とシュートタッチに苦しみ、ブランドン・クラークも調子が上がらずシックスマンの役割を果たせていない。ロケッツ相手に必要以上に苦しむ展開となったが、開幕2連勝はチームの雰囲気を明るくする。

モラントは49得点4リバウンド8アシスト、さらには2ブロックも記録。17本成功させたフィールドゴール以上に、試合終盤にグリーンのシュートを背後から追いかけ、驚異的な跳躍力でブロックしたシーンがハイライトだった。

試合後のモラントは「僕がこのチームに火を付けるんだ。僕がエナジーを出して、みんながステップアップするきっかけを作る。リーダーとして、僕がやらなきゃいけないと思っていた」と語り、こう続けた。「後半に何とか逆転に持っていって、そこからは他のメンバーもビッグプレーでチームを助けてくれた。このメンバーじゃなきゃ、今夜のような試合はできなかったと思う」

グリズリーズは若いチームで、勢いはあっても継続性を欠くのが弱点だ。勢いにまかせて驚異的な強さを見せることもあれば、あっさりと崩れることもある。それでも、この試合では流れの悪い時間帯にエースのモラントが踏ん張り、立ち直ったチームは一度つかんだ流れを手放さなかった。

「ここ数年でチームにはたくさんの成長があった」とモラントは言う。「だから今夜のように、試合終盤に素晴らしいパフォーマンスで勝ちをもぎ取ることができたんだ。僕たちはただ進み続けるんだ」