ラストショットをリーに任せたブッカー「僕はチームメートを信頼している」
サンズがシーズン開幕戦でマーベリックスと激突し、最大22点差をひっくり返し107-105で激闘を制した。試合は前半で20得点を挙げたルカ・ドンチッチを中心としたマーベリックスが序盤から主導権を握り、第3クォーター序盤には67-45と大量リードを奪うが、サンズも猛反撃を開始し、第3クォーター終了時点で5点差にまで詰め寄った。
そして、第4クォーターに入るとマーベリックスのクリスチャン・ウッドに長距離砲を決められ残り8分31秒には再び15点差にまで突き放されるが、このクォーターで7得点6アシストを挙げたデビン・ブッカーを起点に反撃すると、残り3分10秒についに逆転。ここから一進一退の攻防となるが、残り9秒にサンズは全11得点を第4クォーターで叩き出した伏兵、デイミオン・リーがオフバランスでのタフショットを沈めて熱戦に終止符を打った。
勝利の立役者となったリーは、昨シーズンまで4年間ウォリアーズに在籍していた新加入選手。タレント集団の中で昨シーズンはレギュラーシーズン66試合に出場し、平均19.9分のプレータイム7.4得点、3.2リバウンドを記録したが、プレーオフでは平均7.8分出場に留まったロールプレーヤーだった。
新天地のデビュー戦でいきなり大仕事を成し遂げたリーは、「ボールが自分の手の中にあったらプレーを決めるだけ。ゲームウィナーのシュートを決めたからみんなは僕を評価してくれる。ただ、これはチーム全体でつかんだ勝利だ」と、チーム全員の働きでつかんだ逆転勝利であると強調している。
そして、28得点9リバウンドと、エースの働きをしっかり果たしたブッカーは、同点で迎えた最後のオフェンスでリーにシュートを任せたことをこう振り返っている。「ダブルチームに来られたので正しいプレーをした。相手は僕に対して様々なディフェンスを仕掛けてくるけど、僕はチームメートを信頼しているんだ」
卓越した得点能力を誇るブッカーがサンズの絶対的エースであることは不変だ。ただ、その中でも彼の攻めに固執せずここ一番でより確率の高いプレーを選択することで勝利をつかんだ。サンズにとって、22点差をひっくり返したことを含め、内容面でも大きな価値のある1勝となった。