第1クォーターで出遅れ、リバウンドを圧倒されたことで劣勢のまま今シーズン初黒星
千葉ジェッツは敵地に乗り込んでのアルバルク東京との第2節の初戦を66-78で落とした。この試合、第1クォーターで12-26と出遅れると、途中に何度か千葉の流れも来たが3ポイントシュートがリングに嫌われるシーンもあって、肉薄することはできず。A東京のペースで終始試合が進んで、今シーズン初黒星を喫した。
千葉Jの指揮官ジョン・パトリックは、敗因を次のように語る。「第1クォーターが一番良くなかったです。第2クォーターからファイトしていましたが、最初はこういう満員の体育館が影響したのか、集中力が切れてしまっていました。ピック&ロールのところで崩れて多分8回のレイアップがあって、1対1から3ポイントシュートを許したのが4、5回ありました。リバウンドも圧倒されました」
ヘッドコーチがこう語るように、千葉Jはオフェンスリバウンドで9-15、リバウンド総数で28-49と大差をつけられた。そして、チームのエースである富樫勇樹も「リバウンドとフィジカルの面でやられてしまいました」と、続けている。
今シーズンの千葉Jは、パトリックの下でよりスピード、運動量重視のスタイルを志向している。このメンバーで前から激しくプレッシャーをかけていく守備がハマれば大きな脅威となるが、連携不足でカバーが上手くいかないと逆にゴール下でイージーシュートを決められてしまう機会が増える。まだシーズン序盤で致し方ないことではあるが、この試合ではアグレッシブな守備のマイナス面が目立つ結果となってしまった。
「新しいヘッドコーチになって、まだまだ理解しなければいけない部分はたくさんあります。それがしっかり繋がって全員が同じ意識を持ってプレーできれば良いチームができると思うので、我慢強くやっていきたいと思います。1人で守るのではなく5人で守っていく。その中で今日はかなりディフェンスのポジションのミスが多かったのでしっかり修正していきたいです」
「ボールが止まって、ただ1対1をする場面があったので修正点はかなりあります」
こう富樫が語るように、現在の千葉Jはパトリックヘッドコーチが目指すスタイルの遂行力を高めていくために、トライ&エラーを繰り返しながら成熟を重ねていく時期だ。
今シーズンのオフェンスでの特徴は、ポジションレスになっていること。この試合でも富樫、西村文男、原修太のスリーガードにクリストファー・スミス、ヴィック・ローのスモールラインナップを起用する時間帯もあるなど、選手たちはより幅広いプレーを求められている。
富樫はこの点についても、連携不足から5人で攻めることができなかったと分析する。「練習でもポジションはあまり関係なくやっています。そういう面でツーガード、スリーガードになる場面もあります。今までだったら僕はポイントガードのポジションの動きだけをある程度は覚えてやればよかったです。それが、たとえば佐藤(卓磨)だったら4番をやる時もあるので、全員がもっと理解する必要があります。今日もボールが止まって、ただ1対1をする場面があったので修正点はかなりあります」
長期政権のチームが、新しい指揮官を迎えていろいろと新しいことをインストールしていけば、噛み合うのに時間がかかるのは当然だ。富樫が言うように今は我慢の時期となっている。ただ、強豪揃いの東地区を勝ち抜くには、その中でも勝利を重ねていかないといけない。同一カード連敗を避けるためにも、富樫の爆発力で試合の流れをつかみたいところだ。