ウインター決勝でもおかしくない激闘を福岡第一が制す「こんなに辛い試合はない」

2018/11/04
プレーヤー
7519

福岡第一

取材・写真=古後登志夫 構成=鈴木健一郎

切磋琢磨し続けた両校、大濠はここで敗退

11月3日、ウインターカップの福岡県予選決勝が行われた。当然、その顔合わせは福岡第一高校と福岡大学附属大濠高校。一昨年は福岡第一が、昨年は大濠がインターハイで優勝し、福岡県で2つの出場枠を持っていたために問題はなかったが、今年は両校ともに主力をU-18日本代表に取られ、インターハイで早期敗退。よって、ウインターカップの決勝で当たってもおかしくない2校が、ここ県予選の決勝で雌雄を決することに。会場は満員、立ち見も出る盛況となった。

福岡第一の松崎裕樹と河村勇輝、大濠の中田嵩基、浅井修伍、横地聖真は日本代表でアジアをともに戦った仲。また秋の国体では両校がタッグを組み、『チーム福岡』として大会を制している。

前半はほぼ互角の攻防に。福岡第一は入りが固く、走る展開に持ち込めないものの、松崎と河村を中心に得点を重ねていく。大濠は強度の高いディフェンスを続けて食らい付いた。36-36と同点で迎えた後半、福岡第一がギアを一つ上げ、オールコートプレスにクベマジョセフ・スティーブのダンク炸裂で会場を沸かせるとともに、走る展開が出るように。ところがスティーブが個人3つ目のファウルを犯してベンチに下がると、試合の主導権は大濠へと移る。

ラスト1分まで僅差の展開、それでも1年生の時からスコアラーとしてチームを引っ張ってきた松崎が土壇場で連続得点を挙げて福岡第一が大濠を突き放し、ファウルゲームも乗り切って79-71と接戦に競り勝った。

ライバルである以上に同じ福岡で切磋琢磨し続けた仲間である両校の選手たちが、ともに号泣しながら抱き合う中、福岡第一の井手口孝コーチは勝利校の監督インタビューで「こんなに辛い試合はないなあ。大濠は本当に素晴らしいですよ」と声を絞り出すと、会場は拍手で沸いた。

大濠のウインターカップ連続出場は7でストップ。ウインターカップで中田嵩基を始めとする大濠のタレントが見られないのは残念だが、彼らの分まで福岡第一は戦ってくれるはずだ。