2月のワールドカップ予選で主力を張り、5人制フル代表でも実績十分
バスケットボール女子日本代表は9月下旬に開催される女子ワールドカップ2022を前に15名の代表候補合宿を行なっており、このメンバーで8月11日、12日に行われるラトビア代表との強化試合に臨む。6月に実施されたトルコとの強化試合に出場した12名から今回加わったのが渡嘉敷来夢、山本麻衣に馬瓜ステファニーだ。山本と馬瓜は6月下旬に行われた3×3ワールドカップ出場を経ての5人制代表復帰となる。
Wリーグのシーズン終了後、6月までは3人制を優先していた山本と馬瓜だが、ともに昨シーズンは中心選手としてトヨタ自動車のWリーグ連覇に大きく貢献した。また、2月に大阪で行われたワールドカップ最終予選の2試合において、馬瓜が平均30分以上の出場時間で13.5得点、5.5リバウンドを記録。山本も平均10.0得点4.0アシストを記録と、5人制においても主力としての活躍が期待されている。
ただ、いくら実力、実績ともに十分な2人と言えど、3人制から5人制へとスムーズに移行するのは簡単ではなかった。馬瓜はこう語る。「後から入ってきたメンバーとして、チームのシステムをしっかりと理解することが重要で、まずはそこをクリアにしたいです。個人的には外のシュートをもっと自信を持って打てるようになりたいので、そこを次の試合で出せるように頑張りたいです」
山本も当初は、慣れるのに時間がかかったと明かす。「やっぱり3人制から5人制に移るのはそう簡単なことではないです。人数も増えますし、シュートの感覚なども少しずつ変わってくるので、そこにアジャストするのは今回すごく大変でした。徐々に慣れて今はしっかりできていますが、そこの難しさは感じました」
このように3人制と5人制の両立は様々な面で大変であるが、一方で得られるものも大きいと山本は語る。「3人制は(コーチがベンチ入りできず)自分達でコミュニケーションを図っているので、そういう部分で5人制に帰ってきてもリーダーシップの面ですごく生かされているところはあります。コンタクトしてからのフィニッシュや身体の当たり方は、3人制を経験して自分の強みになったと思います」
来週のラトビアとの2試合、2人にとっては5人制の感覚をしっかり取り戻し、チーム戦術にフィットすることを証明すべき舞台となる。馬瓜が「今は5人制の環境に慣れるというか、しっかりとチームにコミットして、まずは自分らしいプレーを出すことからだと思います」と言えば、山本は「自分の持ち味は守備力と得点力なので、それをファンの皆さんに見てもらえたらうれしいです」と意気込んだ。彼女たちの存在が代表にどんな進化をもたらしてくれるか注目だ。