ジョエル・エンビード

フランス代表入りし、ゴベアとの強力ツインタワーを期待する声

セブンティシクサーズのジョエル・エンビードが、今月始めにフランス国籍を取得したことが分かった。彼の名前は、公開されているフランスの公式ジャーナルに記載されている。

カメルーンのヤウンデ出身のエンビードは16歳の時に渡米すると、これまでずっとアメリカを拠点としてきた。ただ、カメルーンの公用語であるフランス語は堪能だ。ちなみに『NBC Sports』はフランスの出版社の情報として、エンビードには「特別に興味深い外国人に与えられる」と規定されている条文によって特例的に国籍が与えられたと報じている。

28歳のエンビードはNCAAの名門カンザス大を経て、セブンティシクサーズに2014年ドラフト全体3位で加入。プロ入りから2年連続でシーズン全休と、故障に苦しむキャリアを送ったが、それ以降はドラフト3位指名の実力を見せつけ、昨シーズンは68試合出場で平均30.6得点11.7リバウンド4.2アシストと自己ベストの成績を記録。5年連続でオールスターに選出されているNBAを代表するビッグマンだ。

今回の国籍取得によって、もしエンビードがフランス代表入りすることになれば、同じくNBA屈指のビッグマンであるルディ・ゴベアとの強力ツインタワーが実現する。来年のワールドカップ、さらに地元開催となる2024年パリ五輪でプレーすることを期待する声が大きくなることは予想される。

ただ、エンビードは「健康であることに集中している。NBAのシーズンがより重要なのは明らかだ。レギュラーシーズンを危険にさらす可能性がある何かを夏にする前に、レギュラーシーズン82試合とプレーオフを戦うことにフォーカスしている」と、すでに国籍取得の憶測が流れていた昨シーズンのプレーオフで語っていた。NBAを優先する意向なため、フランス代表でプレーする姿を見ることができるかどうかは不透明だ。