ジェームズ・ハーデン

写真=Getty Images

デイビスを筆頭としたペリカンズオフェンスを止められず

王者ウォリアーズの対抗馬として期待されているロケッツだが、2018-19シーズン開幕戦ではペリカンズを相手に不覚を取った。

サイズで上回るペリカンズは、ペイント内でロケッツを圧倒し、序盤から試合をコントロール。後半には最大でリードを29点(97-68)にまで広げた他、リバウンドでも54-37で大きく上回り、敵地での開幕戦に131-112で勝利した。

ペリカンズでは、今シーズンのシーズンMVP候補に挙げられているアンソニー・デイビスが32得点16リバウンド8アシスト3スティール3ブロックをマーク。ニコラ・ミロティッチも8本中6本の3ポイントシュートを含む30得点10リバウンド、新加入ジュリアス・ランドルはベンチから25得点8リバウンド、そして同じく新加入のエルフリッド・ペイトンはデビュー戦でトリプル・ダブル(10得点10リバウンド10アシスト)の大活躍を見せ、格上から今シーズン1勝目を挙げた。

思わぬ形での敗戦になったが、指揮官マイク・ダントーニは「相手の方がハードにプレーし、我々よりも良いプレーをしていた」と、ペリカンズを称賛。「相手のプレーが素晴らしかった。ただ、それと同時に、チームの動きが落ちた時間帯もあった。疲れてしまってはプレーは機能しない。前半終了時点で、手綱を離してしまった」と、潔く結果を受け入れた。

ジェームズ・ハーデンは「疲れてしまって足が動かなかった。コミュニケーション不足もあって、相手にイージーな得点、イージーな得点機会を与えてしまった」と、敗因を分析。「でもシーズン初戦だからね。チームは大丈夫」と、楽観視している。

トレーニングキャンプ時期から起用法が話題になっていたカーメロ・アンソニーは、キャリア初のベンチ出場を受け入れ、9得点4リバウンドを記録。試合後には「うちはリーグトップクラスのオフェンスを誇るチームだけれど、それと同時にディフェンスの力も高い。ただ、今日の試合では、守備に秀でているところを見せられなかった。これから良くなるよ。今日は守備時に声を出してのコミュニケーションが取れなかった」と語った。

シーズン開幕前から、ディフェンスの要だったトレバー・アリーザ、ルーク・バー・ア・ムーテの退団による守備力低下が問題視されていたが、その予想が当たった形となった。もし今後もディフェンスの改善が見られないようであれば、ロケッツの優勝への道に早くも黄色信号が灯ることになる。