町田瑠唯

ノールックのフックパスで会場を沸かせる

現地6月12日、ワシントン・ミスティクスがフェニックス・マーキュリーと対戦した。

第1クォーター開始5分過ぎに出番が訪れた町田瑠唯だったが、インサイドのヘルプポジションに入った瞬間にマークマンを離してしまい3ポイントシュートを射抜かれると、コミュニケーションミスからマークの受け渡しが曖昧になり、ドライブから失点を許してしまう。それでも、得意のトランジションに持ち込むと、前線に走るチームメートに的確なロングパスを通し、速攻をアシストした。残り2秒でフリースローを決められ、町田はバックコートからロングシュートを狙うもエアボールとなり、第1クォーターで16-23とビハインドを背負った。

第2クォーターもそのまま出場した町田はトップからドライブし、シュートファウルを誘発。フリースローを1本沈めて初得点を記録した。そして、直後のポゼッションでは会場を沸かせる華麗なアシストを見せる。スクリーンを呼びマークマンをはがしてセンターとのスピードのミスマッチの状況を作ると、右サイドを見ながらインサイドへダイブする味方へノールックでフックパスを通し、ゴール下のシュートをアシストした。

その後もアシストはつかなかったものの、ドライブからのキックアウトなどでノーマークのシュートを演出。開始3分弱で2点差まで詰め寄ったところで町田はベンチに退き、チームも39-38と逆転して前半を終えた。

チームは第3クォーター残り3分を切った場面で町田を投入。スクリーンを呼んだ際にダブルチームを受けるなど、プレッシャーをかけられるが持ち前のキープ力でボールを失わない。そして、前掛かりになる相手の裏を突いてプルアップを沈め、リードを保ったまま最終クォーターを迎えた。

その後、試合を優位に進めていたミスティクスは残り32秒に4点プレーを決められて逆転を許したが、直後にアリーシャ・クラークがファウルを獲得し、フリースローを2本とも成功させてオーバータイムへ持ち込んだ。

先制点を奪い、開始1分には20得点を許したダイアナ・トーラジをファウルアウトに追いやったミスティクスだったが、その後ディフェンスが崩れ、それに伴ってオフェンスも機能せずに5-14と失速。最終スコア90-99で敗れ、連勝がストップした。

町田は約12分の出場で3得点2アシスト1リバウンドを記録し、ターンオーバーはゼロに抑えた。オーバータイムに出番はなかったため、クラッチタイムにプレータイムを与えられるような信頼を獲得してほしいところだ。