26-5と圧倒した最終クォーターに11得点の荒稼ぎ
宇都宮ブレックスは琉球ゴールデンキングスとのファイナル第1戦に勝利し、初年度以来の優勝に王手をかけた。
一進一退の攻防が長く続いたが、最終クォーターのパフォーマンスが勝敗を分けた。2点ビハインドで最終クォーターを迎えた宇都宮は比江島慎の3点プレーにより開始約1分で逆転に成功。さらに比江島はここぞとばかりにリムアタックを繰り返して得点を量産し、約4分間で10得点の荒稼ぎを見せて琉球を突き放した。その後も攻守ともに圧倒した宇都宮はこのクォーターを26-5と圧倒し、80-61の快勝を収めた。
比江島は「前半はなかなか本調子になれなかった」と会見で語ったが、実際に第3クォーター終了時点での彼はフィールドゴール7本中2本成功の6得点と、琉球のタフなディフェンスに苦しめられた。それでも、最も大事な最終クォーターに本領を発揮し、17得点4アシスト3スティールまでスタッツを伸ばし、チームを勝利に導いた。
比江島は「まず1勝できてすごく良かったと思います。入りは重たい展開になりましたが、チーム全体で流れをつかめたと思いますし、我慢して我慢して、しっかり自分たちらしいバスケができました」と試合を総括した。
安齋竜三ヘッドコーチが「ウチの(喜多川)修平と琉球の(並里)成が出られない状況が本当に悔しいですが、2人の分もしっかり良いゲームをしたいと思っていた」と会見で語ったように、この試合はそれぞれのチームに欠場者が出た。比江島も「修平さんの穴は大きかった」と話したが、「それを全員でカバーした」とチーム一丸での勝利を強調した。そして、「大事な場面は自分の時間帯だと思っていて、それまでチームが我慢して繋いでくれた」と言い、クラッチタイムのハイパフォーマンスはチームメートの『繋ぎ』があったからこそとの見解を示した。
比江島へのマークはより強くなることが予想されるが、初年度以来2度目の栄冠を勝ち取るには比江島の攻守の活躍は欠かせない。