河村「チームのディフェンスへの意識が高まり、我慢することができた」
横浜ビー・コルセアーズvs京都ハンナリーズの第1戦。1試合を通して3ポゼッション以上点差が開かない接戦が最後まで続いたが、河村勇輝が最終クォーターに10得点4アシストを記録した横浜が71-67で逃げ切った。
横浜が32-30とわずかにリードして迎えた後半、ディフェンスが機能し、須藤昂矢が連続でペイントアタックからスコアした横浜が、この試合初めて3ポゼッションのリードを奪った。だが、横浜は点差を2桁に広げるチャンスだったが3ポイントシュートを決め切れない。さらにここまでディフェンスで貢献していたレジナルド・ベクトンが個人3つ目のファウルをコールされてベンチに下がらざるを得なくなり、満田丈太郎にアーリーオフェンスからの3ポイントシュートを決められるなど失速。結局、このクォーターも16-16の同点で終え、2点差のまま最終クォーターへ突入した。
満田にミドルシュートを許し、ファーストポゼッションで同点に追いつかれた横浜だったが、河村がここから違いを見せた。京都のゾーンに対し、手薄なミドルレンジからのシュートを連続で成功させると、アンダーで守られた際には連続で3ポイントシュートを沈めた。また、ピック&ロールからズレを作り、マークを引きつけてはパトリック・アウダのインサイドのシュートをお膳立てするなど、試合を支配した。残り3分半にはこの日15得点を記録した日本人エースの森川正明がドライブからスコアし、この試合最大となる8点のリードを奪った。
その後、ジャスティン・ハーパーに3ポイントシュートを許すなど猛追され、1点差まで迫られたが、残り24秒にアウダがサイモンからオフェンスファウルを誘発し、ファウルゲームを乗り切った横浜がどうにか逃げ切った。
青木勇人ヘッドコーチは「今日の試合に関しては、大きな要因が2つあったと思う」と勝因を2つ挙げた。「一つ目は選手たちがどんな時間帯でも我慢しながらチームとして最後まで耐え抜いたこと、二つ目はブースターの力だと思う。ホームコートでこれだけのお客様に来ていただき、その中で我慢のバスケットが続いたが、最後まで後押しして頂いた中で勝利に結びつけられた姿を、ホームで表現出来てよかったと思う」
大事な時間帯に違いを見せた河村も「スコアが伸びない時間帯があったことで、チームのディフェンスへの意識が高まり、我慢することができた。これが今日の勝利につながったと思う」と語り、ヘッドコーチ同様に我慢を勝因に挙げた。
前節に千葉ジェッツから5年ぶりの勝利を手にして勢いに乗る横浜。明日の第2戦にも勝利し、今シーズン初の3連勝達成となるか。