「Bリーグ連覇という目標があるので、気持ちを切り替えてやっていきたい」
千葉ジェッツは3年ぶりの天皇杯優勝を目指して、ファイナルで川崎ブレイブサンダースと対戦したが、72-82で敗れた。
大野篤史ヘッドコーチは「ファイナルで負けるのは本当に辛いです。一つの目標であった天皇杯を取れなかったですが、シーズンはまだ続くのでチャンピオンシップの出場権を取って、良い形でシーズンを終えられるように、今日の課題を修正してシーズンの中で成長できるように取り組みたいです」と試合後の会見で語った。
結果的に10点差での敗退となったが、前半で33-52と大量失点を許したことが大きく響いた。大野ヘッドコーチは「フィジカルさやタフさで川崎に上回られたところで、点差がついてしまいました」と前半を振り返る。「相手のシュートが入った時に浮き足立ってしまい、リバウンドの部分などが疎かになってしまいました。点数を取られたことで、点を取り返すマインドになってしまい、そこを修正してあげられなかったです」
それでも、大野コーチが「自分たちの原点をもう一度やろうと話しました」と明かしたように、第3クォーターになると、富樫勇樹を中心にオフェンスを活性化させ、連続11得点を挙げる追い上げを見せ、ディフェンスも本来の強度を取り戻した。その結果、後半だけを見れば、39-30と千葉が上回り「選手は本当に頑張ってくれました」と称え、こう続けた。「前半の反省点はピック&ロールのカバレージのところで、そこを変えれば共通理解を持ったディフェンスに変えられたんじゃないかなと。リバウンドのところはだいぶ負けてしまいましたが、後半はやろうとしていることを発揮してくれたので、自分の責任がかなり大きいです」
富樫も「前半の反省点がある中での後半だったので、点差よりも自分たちがやってきたことをやろうという気持ちでやった結果が後半に繋がりました」と言う。それでも「後半が良かったわけではなくて、あれはいつもの姿だと思うので、前半のチームとしてのプレーが敗因でした」と前半の戦いを悔やんだ。
そして、最大23点ものビハインドを背負った理由をこう語った。「問題はディフェンスだったのに、シュートが入らなくてオフェンスが機能していないという頭に、選手の中でなってしまったのかなと思います。それでディフェンスではなくて、オフェンスで流れを取り返そうとしてしまいました」
大野ヘッドコーチ「まだまだ僕たちはこんなもんじゃない」
3年ぶりの天皇杯制覇まであと一歩届かなかったが、先にも触れたようにリーグ戦はこれから終盤戦を迎える。富樫は「もちろん負けは悔しいし、かなりやられてしまった印象があるので、シーズン後半に向けてチームとして修正しなきゃいけないところはたくさんあります」と言い、「それでも、もう一つ、Bリーグ連覇という目標があるので、気持ちを切り替えてしっかり後半戦に向けてやっていきたいです」と意気込んだ。
また、この日のさいたまスーパーアリーナには、両チームのファンを合わせて、9196人もの観客が集まった。大野ヘッドコーチは「このような社会情勢の中でジェッツを応援してくれているたくさんの方に勝って恩返がしたかったですが、シーズンはまだまだ続くので、これからも選手の背中を押してほしいです」と語り、こう続けた。
「まだまだ僕たちはこんなもんじゃない、というところをコートで表現できるように、チームでイチからまとまって戦っていきたいです」
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