ケビン・デュラント

セス・カリーとアンドレ・ドラモンドがデビュー、ネッツの連敗は10でストップ

ネッツはジェームズ・ハーデンをセブンティシクサーズにトレードし、ケビン・デュラントとカイリー・アービングとの『ビッグ3』は解体された。トレードデッドラインの1週間前まで、ハーデンがトレードを要求することは予想外だった。今夏にフリーエージェントとなるため契約の問題はあるとしても、ネッツは有力な優勝候補だったからだ。

デュラントもその一人だ。膝のケガの治療を優先している彼はチームに帯同していないことが多く、「彼とはしばらく話していなかったし、問題があるとは思っていなかった」と会見で語った。「彼もコンディションに問題を抱えていて、僕はケガで離脱していたし、カイリーはラインナップに出たり入ったりする。僕がいないことで彼は良い感覚でプレーできていなかったのかもしれない、とは思うよ。ただ、もし話を聞いたとしても説得はしなかった。この類の決断は本人がやるしかない。僕は友人として、それを受け入れるだけだ」

新戦力としてベン・シモンズとセス・カリー、アンドレ・ドラモンドが加わった。このメンバーで優勝できると思うか、との質問にデュラントは「そういう考え方はしない。タレントは揃っているけど、結局は全員で一緒に何を築いていくかが大事だ」と答えた。

現地2月14日のキングス戦、『ビッグ3』の誰もいなくなったネッツだが、セス・カリーが23得点、アンドレ・ドラモンドが11得点9リバウンドとネッツでのデビュー戦ながら先発起用され、それぞれの持ち味を発揮。109-85で快勝して連敗を10で止めた。注目のシモンズはまだコンディション調整の必要があり出場していないが、ベンチから新しいチームメートに声援を送っており、シクサーズにいた頃とは違う表情を見せている。

ヘッドコーチのスティーブ・ナッシュはシモンズについて「メンタル面も良い状態にあるようだ」と言う。起用については「その時が来た、と自信と安心感を持って言えるようにならなければいけない」とまだ慎重ではあるが、大きな問題があるとは考えていないようだ。東カンファレンスのトップ争いをしていたネッツはプレーイン・トーナメント圏内まで落ちたが、セスとドラモンドはネッツにこれまでとはまた違った希望があることをプレーで示した。シモンズがデビューし、デュラントが戻って来るまで辛抱は続くだろうが、トレードデッドラインの混乱を抜け出したことで、とにもかくにもチームは再び前進し始めた。