25-7のスタートダッシュを見せ、終始試合を支配
宇都宮ブレックスvs新潟アルビレックスBBの水曜ナイトゲーム。前節の茨城ロボッツ戦で連敗を26で止めて勢いに乗りたい新潟に対し、宇都宮は攻守両方で精度の違いを見せ74-51の完勝を収めた。
宇都宮は比江島慎のキックアウトから遠藤祐亮の3ポイントシュートで先制し、今度は遠藤のパスから比江島が3ポイントシュートを決めるという最高のスタートを切る。さらにハーフコートディフェンスではトラップを仕掛け、スティールからアイザック・フォトゥのワンマン速攻が決まるなど、開始3分で10-2と走った。新潟がタイムアウトを取って立て直そうとしたが、宇都宮はこのタイミングで抜け目なくオールコートディフェンスを仕掛け、再びスティールから速攻を決めて早くもリードを2桁に乗せた。
反撃したい新潟だったが、ダブルチームをかいくぐってノーマークを作った際の3ポイントシュートに当たりが来ず、流れがつかめない。チリジ・ネパウェがパワープレーで押し込み、ロスコ・アレンも内外からアタックを試みるが、インサイドを固める宇都宮の前にほとんどがタフショットになってしまい得点が伸び悩んだ。
新潟とは対照的にシンプルな1on1ではなく抜群のタイミングで面を取り、味方のドライブに合わせたフォトゥは6本のフィールドゴールをすべて成功させ、いきなり12得点の荒稼ぎを見せる。素早いパス回しからノーマークを作り、竹内公輔が3ポイントシュートを沈めるなど、精度の高いバスケットを披露した宇都宮がいきなり25-7のビッグクォーターを作った。
12名のロスター全員でタイムシェアをしながらも強度が落ちないディフェンスで、第2クォーターに入っても宇都宮のペースが続いた。しっかりとスクリーンをヒットさせてズレを作り、スペースに味方が飛び込んで、空いた選手にパスを供給する。精度はやや下がったものの、こうした連動したチームバスケットでリードを広げていった。
一方の新潟はコービー・パラスが3ポイントシュートを決めるも、ネパウエが3秒バイオレーションをコールされてノーカウントになり、ベースラインドライブからディフェンスを崩すも、ペイントエリアでシュートが打てずにズレがなくなってしまうなど、悪循環が続いた。こうして攻守ともに完成度の高さを見せた宇都宮がこのクォーターも18-9で上回り、前半で27点のリードを奪った。
後半に入り、打たされるシュートが増えたことで得点が伸び悩んだ宇都宮だが、ディフェンスの強度を落とすことはなく、このクォーターも12失点に抑えてセーフティーリードを保った。そして、荒谷裕秀が鮮やかなユーロステップからプロ初の2桁得点を挙げ、66-37でオフィシャルタイムアウトを迎えた時点で勝敗は決した。
宇都宮は外国籍の3選手以外のプレータイムが20分未満となったが、終始インテンシティの高いチームディフェンスを披露し、失点を今シーズン最少の51に抑えて試合を支配した。新潟は前の試合で16点のビハインドを覆したが、試合巧者の宇都宮の牙城を崩すことはできなかった。
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