広島ドラゴンフライズ

ともに半月ぶりとなる実戦に

茨城ロボッツvs広島ドラゴンフライズの第1戦は、残り10秒で79-79という接戦となったが、エースのニック・メイヨが決勝点を決めた広島が81-79で勝利した。

新型コロナウイルスの影響により、茨城は1月3日以来、広島は1月2日以来と、ともに半月ぶりの実戦となった。広島はグレゴリー・エチェニケがコンディション調整のため欠場し、茨城はケガの影響で欠場が続いていた平尾充庸が9試合ぶりに復帰を果たした。

ともに早い段階からメンバーチェンジを行う中、茨城がハードなディフェンスから先手を取る。平尾が寺嶋良を、福澤晃平が辻直人に厳しくマークすることでゲームを組み立てさせない。オフェンスでもペイントアタックからのキックアウトなど、チームでゲームを展開してはリズム良く得点を重ねていった。ボールがリングに嫌われても、エリック・ジェイコブセンがセカンドチャンスをモノにしていき、茨城が32-24とリードして第2クォーターのオフィシャルタイムアウトを迎えた。

しかし、ここから広島が追い上げを見せる。オフィシャルタイムアウト明けにコートに送り出された佐土原遼がファーストプレーで3ポイントシュートを沈めると、その後も積極的にリングにアタックする。佐土原に刺激されたかのように、広島は他の選手も積極性が増し得点を重ねていく。ディフェンスの強度も上げた広島は、茨城にタフショットを打たせてはディフェンスリバウンドから走ることで、一時は11点のビハインドを背負っていたが1点差にまで詰めて前半を終えた。

40-39と茨城の1点リードで迎えた後半、福澤晃平のディープスリーや鶴巻啓太とマーク・トラソリーニの合わせなどで50-45とリードを広げる。一方の広島はオフェンスが噛み合わず、再び重い雰囲気に。しかし、ここで2-3ゾーンを仕掛けることで、ディフェンスからリズムをつかんでいった。エチェニケに代わって先発を務めたチャールズ・ジャクソンがディフェンスではスティール、オフェンスではリバウンドからのセカンドチャンスポイントを奪うなど奮闘する。そして、残り1分半には寺嶋からのキックアウトを受けた船生誠也が3ポイントシュートを沈めてついに逆転に成功し61-59で第3クォーターを終えた。

鶴巻啓太が連続3ポイントシュートを決めれば、アイザイア・マーフィーも決め返し、最終クォーターに入ってもリードチェンジを繰り返す展開が続いた。

そして、79-79で迎えた残り10秒、カイル・ミリングヘッドコーチが「最後はメイヨに頼ってインサイドでアタックしようと思いました。フリースローは何本か外していましたが、最後はメイヨだと思ってプレーをデザインしました」と語ったように、広島はラストポゼッションをメイヨに託した。そのメイヨは左サイドでボールを受け取ると、トラソリーニに身体を当てながらもゴール下に入り込み、決勝点となるシュートを決めて、81-79で広島が勝利した。

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